2001 Fiscal Year Annual Research Report
フランス・アンシャン・レジーム期パルルマンの王令登録権に関する実証的検討
Project/Area Number |
13720004
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
松本 英実 新潟大学, 法学部, 助教授 (50303102)
|
Keywords | 裁判制度 / 商事裁判所 / フランス法 / アンシャン・レジーム / 王令登録権 / パルルマン / 絶対主義 / フランス国制史 |
Research Abstract |
フランス・アンシヤン・レジーム期のパルルマンによる王令登録権について、商事裁判所(juridiction consulaire)設立王令を素材として(1)同一王令の複数パルルマンによる登録の事実の文献調査、(2)具体的な登録経緯のケースタディを行った。 (1)について資料収集を行った。16世紀から18世紀の間に設立された商事裁判所の設立王令について、パルルマンの登録に関する文書を網羅的に集めるため、裁判所の所在地であった都市を所管する地方古文書館に対し郵便による文書探索依頼・原本の複写請求を行った。この方法で入手が出来ないものについて(実際回答率は2002年3月現在あまり芳しくはない)8月10日から8月27日までフランスにおいて収集をおこなった(外国旅費を充当)。王令登録の実施の有無・時期・態様(申請者、手続、内容等)について文書的裏付けを得ることが出来た。 (2)上記で得られた資料に基づいてケース・スタディを行った。特にパリ・パルルマンの登録後に生じた登録に関する訴訟(オーヴェルニュにおける事例等)の事例についての分析を通し、パルルマンの登録が必ずしも決定打とはならず、下級裁判所レヴェルで王令登録が問われる、すなわち地域を小規模に限定して登録問題が蒸し返されることの意味を考えることが出来た。また、登録権を王国の規範定立・調整構造の枠組みの中に位置付ける理論的考察を深化させた。 以上の研究をふまえ、フランス人専門家の意見を問うべくフランス語論文≪La juridiction consulaire dans la justice de l'Ancien R【'!e】gime. Rivalit【'!e】s et conflits avec les autres juridictions≫をまとめた。
|
Research Products
(1 results)
-
[Publications] MATSUMOTO, Emi: "La juridiction consulaire dans la justice de l'Ancien R'egime Rivalites et conflits avec les autres juridictions"These, droit, Paris. 435 (2002)