2001 Fiscal Year Annual Research Report
社会資本を投入要素として含むマクロ生産関数へのミクロ的基礎付けに関する研究
Project/Area Number |
13730017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
中山 雄司 大阪府立大学, 経済学部, 講師 (20326284)
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Keywords | 社会資本 / 空間的競争 / 生産関数 |
Research Abstract |
本年度は以下のことに取り組んだ。まず,研究目的1(生産関連社会資本と生活関連社会資本の区別・労働者の地域間移動を前提とした社会資本整備の理論分析)の準備段階として論文Nakayama (2000) ("Spatial Competition and Accumulation of Public Capital"と改題)の内容を改訂した。この論文では小売市場に空間的構造を導入し,社会資本の供給側への費用削減効果を全く仮定せずに社会資本の生産性効果を分析し,社会資本整備は経済環境(過去に蓄積された社会資本の量や建設産業の生産性)に依存して生産性効果を持つ場合と持たない場合があること,持たない場合でも社会資本の効用改善効果により社会資本を整備することが社会厚生を高める可能性があることを示したが,この結論が一層明確になるよう理論モデルを再構築した。現在この論文は改訂を要求した国際学術雑誌に再投稿中である。次に,研究の背景となるマクロ経済学・都市経済学・地域経済学および公共経済学における関連文献を理論と実証に分けて展望した。そして,生産関連社会資本と生活関連社会資本の区別・労働者の地域間移動を前提としたモデルを構築し,理論分析を行うための準備中である。
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