2001 Fiscal Year Annual Research Report
多変量セミパラメトリック生存時間分析のパネルデータへの応用
Project/Area Number |
13730024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
永井 圭二 長崎大学, 経済学部, 助教授 (50311866)
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Keywords | セミパラメトリック / 比例ハザードモデル / 生存時間分析 / 逐次解析 / 変化点問題 / U統計量 / 更新定理 / 債券データ |
Research Abstract |
セミパラメトリックな生存時間モデルの統計的逐次解析方法について理論的考察を行い、経済パネルデータへの実証分析への試みとして、債券先物の取引時間に関するDuration Modelを考察した。本年度はまず、基本的なモデルである比例ハザードモデルおよびコックス回帰モデルの逐次検定問題について理論的考察を行うことから研究を着手した。研究の基盤はNagai "Nonparametric Change-point Detection" Sequantial Analysis, Vol.17, III-IV (1998) 279-296,にもとめその拡張からスタートした。理論的内容としては、オンラインモデルにおける比例ハザードモデルのパラメータの変化を知るための停止時の動作特性値をいかに精密に近似するか改良することを目指した。応用研究として、債券先物の取引時間のDuration(存続時間)をモデル化し、パラメータ変化の問題を考察した。その研究成果は、2001年12月17日(月),18日(火)において金沢大学工学部(小立野キャンパス)で開催された科学研究費シンポジウム「対称統計量の漸近理論と応用」(世話人:金川秀也(金沢大学)、平成13年度科学研究費補助金基盤研究(A)「確率論の総合的研究」[研究代表者:舟木直久])において公表した。そこではU統計量のDecouplingについてサーベイをし、比例ハザードモデルでのパラメータの逐次検定問題に関する動作特性値の精密近似について報告した。 また、2002年1月7日(月)〜1月8日(火)の慶應義塾大学経済学部において開催された科学研究費研究集会「計量経済・計量ファイナンスの諸問題」(世話人:高橋一(一橋大学経済学部)・国友直人(東京大学経済学部)、科学研究費・統計科学「統計学における理論と応用の総合的研究」[基盤研究(A)][研究代表者:杉山高一]および科学研究費・経済統計学「セミパラメトリック計量分析」[基盤研究(C)][研究代表者:国友直人])においても比例ハザードモデルのパラメータの変化点問題について非線形更新定理により動作特性の精密近似を求め、報告を行った。
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