2001 Fiscal Year Annual Research Report
急成長ベンチャー企業の輩出とベンチャー・キャピタルの役割に関する日米欧比較
Project/Area Number |
13730090
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
忽那 憲治 大阪市立大学, 経済研究所, 助教授 (00275273)
|
Keywords | ベンチャー企業 / ベンチャーキャピタル |
Research Abstract |
ベンチャー・キャピタルは、投資先企業に付加価値を与え、高成長企業を輩出するという重要な役割を期待されており、海外における多くの研究によってこうした役割が実証的にも裏付けられている。一方、わが国の場合、こうした研究そのものがまったく手つかずの状態であるが、一般的には我が国のベンチャー・キャピタルはリスク回避的で、スタートアップ段階や成長初期段階の投資に消極的であると言われている。ベンチャー・キャピタルの役割に関する実証的研究を進展させるため、2002年1月に我が国スタートアップ企業の経営実態に関するアンケート調査を実施した。調査対象は、製造業および惰報サービス業関係における比較的に新しい企業(有限会社・株式会社)を中心に選定し、調査対象の企業名・住所は、(株)東京商工リサーチのデタベースから抽出した。同調査では、企業の属性や経営戦略の他、新規開業時の資金調達状況(ベンチャー・キャピタルの利用を含む)に関して質問している。1000社強の企業からアンケートの回答をもらい、現在データ入力の作業を行っているところである。同アンケート調査では、(1)ベンチヤー・キャピタルからの出資の有無と出資時期、(2)出資を受けたベンチャー・キャピタルのタイプ、(3)ベンチヤー・キャピタルからの人材の受け入れの有無などを質問している。回答いただいた調査票を集計し,統計解析を行い、(1)ベンチャー・キャピタル投資と新規開業企業のパフォーマンスとの関連性、(2)ベンチャー・キャピタルのタイプ別のパフォーマンス分析、(3)ベンチャーキャピタルの投資先企業への関与(ハンズ・オン)とパフォーマンスとの関連性などに関して今後計量的分析を進めている予定である。
|