2002 Fiscal Year Annual Research Report
Roughly non-negative curvature を持つ空間の研究
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13740039
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
町頭 義朗 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (00253584)
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Keywords | リーマン多様体 / ラディアル曲率 |
Research Abstract |
Mを滑らかな完備非コンパクトなリーマン多様体とする。Mとそれ上の点oの組(M,o)が、roughly non-negative radial curvatureを持つとは、R^+U{0}上の非正値連続関数gが存在して、次を満たす時を言う。すなわち、 【numerical formula】 (2)x∈Mにおける、oからのラディアル曲率が、g(r)で下から押さえられる。ただし、r=d(o,x)である。 このとき、gをラディアル曲率支配関数と呼び、以後、(M,o)を、roughly non-negative radial curvatureを持つもの、gをラディアル曲率支配関数とし、(M,o,g)という3つ組で書くことにする。 この状況の下で、(M,o,g)を、CHモデル、すなわち、oを中心とする2次元の回転面で、oからの距離がrの点に置けるガウス曲率が、g(r)となるものとする。このとき、M上の測地三角形で、oを頂点の一つとして持つようなものに対して、モデルの方の測地三角形と、トポノゴフ型の比較定理が成立することを示し、それを使って、Mはコンパクトタイプの位相を持つ、すなわち、oからの距離関数の臨界点は、コンパクト集合の中に含まれることを示した。この結果は、2001年7月の、茨城大学における幾何学シンポジウムで口頭発表した。 さらに、a>0に対して、 【numerical formula】 とおくと、これは点付きハウスドルフ収束に関して、プレコンパクトとなる。すなわち、{(M_i,o_i,g_i)}_<i=1,2…>⊂Γ(a)ならば、完備非コンパクトな長さの空間Xとそれ上の点o_∞が存在し、{(M_i,o_i)}の部分列を取れば、(X,o_∞)に、点付きハウスドルフ収束するということを示し、Xに理想境界X(∞)が定義され、Xの距離を拡大して行くと、X(∞)上の錘に収束することを示した。この結果は、2003年2月の、筑波大学における幾何学小研究で口頭発表した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Y.Machigashira, F.Ohtsuka: "Total excess on length surfaces"Mathematische Annalen. 319. 675-706 (2002)
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[Publications] Y.Itokawa, Y.Machigashira, K.Shiohama: "Maximal Diameter Theorems for Manifolds with Restricted Radial Curvature"Proceedings of the Fifth Pacific Rim Geometry Conference, TOHOKU MATHEMATICAL PUBLICATIONS. 20. 61-68 (2001)