2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13740040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
濱中 裕明 兵庫教育大学, 学校教育学部, 講師 (20294267)
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Keywords | ホモトピー / K-理論 / ユニタリ群 |
Research Abstract |
通常のK-理論とは空間Xに対してlim_<n→∞>[X, BU(n)]及びlim_<n→∞>[X, U(n)]を対応させる関手である。ただしU(n)はユニタリ群、BU(n)はその分類空間である。本研究では非安定K-理論として次のようなホモトピー関手を考える。すなわち空間Xに対して、[X, ΩU(n)]及び[X, U(n)]を対応させる。この関手はホモトピー圏から群への関手になる。また、各Xに対して、nが十分大きい場合には通常のK-理論に一致する。 しかし非安定K-理論は通常のK理論とは異なり、値として出て来る群は非可換なものとなり扱いは難しい。そのかわりK-理論よりもより細かく空間の性質を反映し、強力な関手として期待される。 本年度はこの非安定K-理論の基礎的研究として有限CW複体Xの次元が2nの場合に[X, U(n)]を決定することを考えた。その結果、Xの次元が2n以下ならば[X, U(n)]は2n次整係数コホモロジーのある商群でK^1(X)を拡大したものであること、その2n次整係数コホモロジーの商群は有限群であること、またその拡大は中心拡大であること、さらに拡大を決定付ける[X, U(n)]の交換子はカップ積で記述できることなどを示した。この結果は論文としてまとめたが、現在投稿中である。
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