2001 Fiscal Year Annual Research Report
2次元結び目とブレイド理論及びカンドル・コホモロジーの研究
Project/Area Number |
13740046
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
鎌田 聖一 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60254380)
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Keywords | 結び目 / 2次元結び目 / ブレイド / カンドル / コホモロジー |
Research Abstract |
古典次元の結び目理論はAlexanderの定理とMarkovの定理によってブレイド理論と強力に関係付けられている。それと同様に2次元の結び目についてもこれらの定理の一般化が成立する。2次元のブレイドはチャートと呼ばれる平面上の図式で表すことができる。これを用いてカンドルコホモロジーstate sum不変量を計算した。古典次元結び目については、そのカンドルコホモロジーstate sum不変量に現れる定数項と非定数項の関係が、カンドルのあるアーベル拡大による表現に関連することが分かった。またAlexanderカンドルについては、ねじれ係数のコホモロジーがうまく働くことも分かった。しかしこれについての具体的な計算はまだ少ししか行われておらず、今後の課題である。これらは南アラバマ大学のScott Carter氏、南フロリダ大学のMasahico Saito氏らとの共同研究である。京都産業大学の山田修司氏の協力により(位数が7以下の有限カンドル)のリストが得られたが、そのカンドルコホモロジーを計算することは次年度へ継続するつもりである。 2次元Alexander定理(Viro-Kamada定理)により、任意の2次元結び目は2次元ブレイドによる表示をもつので、そのようなブレイド表示の中で最小のブレイド次数として、2次元結び目の不変量を定義することができる。これは2次元結び目のブレイド指数と呼ばれる。二つの2次元結び目の連結和のブレイド指数は、それぞれの2次元結び目のブレイド指数の和から1を引いたもの以下であることが知られていたが、実際に1を引いた数に一致するのは、二つの2次元結び目のうち少なくとも一方が自明である時に限ることが分かった。これは京都大学数理解析研究所の佐藤進氏との共同研究による。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] J.S.Carter, D.Jelsovsky, S.Kamada, M.Saito: "Computations of quandle cocycle invariants of knotted curves and surfaces"Adv.in Math.. 157. 36-94 (2001)
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[Publications] J.S.Carter, D.Jelsovsky, S.Kamada, M.Saito: "Quandle homology groups, their Betti numbers, and virtual knots"J.Pure Appl.Algebra. 157. 135-155 (2001)
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[Publications] J.S.Carter, D.Jelsovsky, S.Kamada, M.Saito: "Shifting homomorphisms in quandle cohomology and skeins of cocycle knot invariants"J.Knot Theory Ramifications. 10. 579-596 (2001)
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[Publications] S.Kamada: "Wirtinger presentations for higher dimensional manifold knots obtained from diagrams"Fund.Math.. 168. 105-112 (2001)
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[Publications] S.Kamada, A.Kawauchi, T.Matumoto: "Combinatorial moves on ambient isotopic submanifolds in a manifold"J.Math.Soc.Japan. 53. 321-331 (2001)
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[Publications] J.S.Carter, S.Kamada, M.Saito: "Geometric interpretations of quandle homology"J.Knot Theory Ramifications. 10. 345-386 (2001)