2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13740054
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
宇野 力 秋田大学, 教育文化学部, 助教授 (20282155)
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Keywords | 指数分布 / 停止規則 / 純逐次法 / 2次近似式 |
Research Abstract |
母集団分布が位置母数と尺度母数をもつ指数分布(negative exponential distribution)に従う場合において、逐次区間推定問題の研究を行った。位置母数と尺度母数の関数として表される母数に対して、あらかじめ与えられた区間幅と信頼水準をもつ信頼区間を求めることが問題である。この問題の要求を満たす最適標本数は未知な母数を含んでおり、固定標本数による推定方式は存在しないことがわかっている。これを解決する方法として、逐次推定方式が考えられる。このとき、どのような停止規則(stopping rule)を与えるかということが問題となる。本研究では、純逐次法(purely sequential procedure)と呼ばれる逐次手法を提案した。区間幅が小さくなっていくときに、提案した逐次信頼区間は要求された信頼水準を達成することが証明された。この性質は漸近一致性といわれる。さらに、具体例として、位置母数と尺度母数の比の形の母数に対して提案した純逐次法を用いたときに、平均標本数の2次近似式(second order approximation)を求めることができた。この性質は漸近有効性と呼ばれるものである。この例についてコンピューターシミュレーションを行った結果、提案した逐次手法は標本数において若干の過剰抽出となる見返りに、要求された信頼水準を越える被覆確率を有することが理論と実験の両面から確認された。これらの研究の成果は、2001年8月22〜29日に大韓民国ソウル市で開催された国際統計協会第53回大会ならびに2001年10月29〜31日に筑波大学で開催された科学研究費基盤研究(B)(1)「統計的領域推定における精確な推定方式の開発と実用化の試み」(研究代表者赤平昌文)によるシンポジウム「統計的領域推定とそれに関連する手法の開発とその応用」において磯貝英一氏と共同で講演発表なされている。
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