2001 Fiscal Year Annual Research Report
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13740076
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka Women's University |
Principal Investigator |
會澤 成彦 大阪女子大学, 理学部, 助教授 (70264786)
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Keywords | リー代数 / 表現論 / 特殊関数 / 差分方程式 |
Research Abstract |
この研究はリー代数の表現論を差分演算子により再構築することにより、特殊関数の差分バージョンとでも呼ぶべきものを定義し、その性質を調べると共に、差分方程式の代数的な扱いを可能にすることが目的である。 リー代数の差分表示、および特殊関数の具体形を求めることは難しくなく、関数の定義域が実軸上の場合、すなわち、-∞から+無限大に分布する無限個の格子点の場合について特殊関数の具体形を求めることができた。また、そのような差分バージョンの特殊関数を解とする差分方程式も簡単に得られた。次にこれらの特殊関数を基底とするヒルベルト空間を作りたいのであるが、ここに大きな困難があることが明らかとなった。一般に、特殊関数の直交性は重みつき積分で与えられるが、対応する差分バージョンでは重み関数がwell-definedにならない場合がある。すなわち、通常の特殊関数との対応、および差分方程式から得られる重み関数が収束しない無限級数となってしまうのである。この困難を解決する方法はまだ見つかっていないが、差分化の仕方にもよるのではないかと考えている。 そこで、次年度の研究計画(格子上の量子力学)とも関連するのだが、差分演算子が常に自己共役となるような差分化を用いた場合を現在検討中である。この場合は差分演算子の作る代数が複雑となり、従来の特殊関数との対応がくずれてしまうが、興味ある無限次元代数が得られた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] N.Aizawa: "Twist of Lie algebras by 6-dimensional subalgebra"Reports on Mathematical Physics. 48. 11-18 (2001)
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[Publications] N.Aizawa: "Extension of peripheric extended twists and inhomogeneous Lie algebra"Reports on Mathematical Physics. (印刷中).