2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13740085
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Ibaraki National College of Technology |
Principal Investigator |
弘畑 和秀 茨城工業高等専門学校, 電子情報工学科, 助手 (30321392)
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Keywords | グラフ / 頂点 / 通路 / 閉路 / 次数 / 3連結 / 長さ |
Research Abstract |
本年度は交付申請書にも記述した通り、次の予想を掲げ以下の証明方法で予想の解決に努めた。 [予想]グラフGが3連結グラフならばGには任意の2頂点を結ぶ長さmin{|V(G)|-1,2μ(G)-2}以上の通路が存在する。ここでμ(G)=min{max{d(u),d(v)}:d(u, v)=2}とする。 (証明方法)初めに予想が成立しないと仮定、即ち3連結グラフGのある2頂点間には長さmin{|V(G)|-1,2μ(G)-2}以上の通路は存在しないと仮定する。この仮定のもとで2頂点間の最長通路Pを考える。その後は以下の手順に従って証明を進める。 1.最長通路P上にないすべての頂点の次数はμ(G)よりも小さいことを証明。 2.最長通路Pの長さを求め矛盾を導く。 上記の証明方法でも予想を解決することは可能であるが、証明手順2の最長通路Pの長さを求める段階で証明が非常に複雑になり、理解しにくいものとなる。そこで、江川嘉美教授(理科大)、Z.Fu、F.Tian、B.Wei教授(Academic Sinica, CHINA)達との共同研究により、上述した証明方法とは全く異なる手法(1952年、G.A.Diracによって開発されたVineと呼ばれる特殊な通路を用いた手法)によって予想を解決することができた。この予想の解決により、1987年、A.Benhocine達によって証明された次の結果を容易に導くことができる。 [系1]グラフGが3連結グラフ(noncomplete)で2μ(G)>|V(G)|を満たすならば、Gはハミルトン連結である。 さらに、次の結果もこれまでに知られている結果の拡張として容易に証明される。 [系2]グラフGが(s+2)連結グラフ(noncomplete, s【greater than or equal】1)ならば、Gには任意の指定された通路(長さs)を通る、長さmin{|V(G)|,2μ(G)-s}以上の閉路が存在する。
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Research Products
(1 results)