2001 Fiscal Year Annual Research Report
圧縮性Navier-Stokes方程式の解の漸近挙動に関する研究
Project/Area Number |
13740098
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
柳 重則 愛媛大学, 理学部, 助教授 (10253296)
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Keywords | Navier-Stokes equation / periodic solution / compressible viscous gas |
Research Abstract |
圧縮性Navier-Stoke方程式に対する解の一様有界性、定常解の存在、解の漸近挙動、及び周期解の存在について研究を行い、いくつかの新たな結果を得た。主な研究成果を以下に述べる。 (1) 時間周期解の存在 1次元有界領域内において、時間周期的な外力を伴った圧縮性粘性流体の時間周期解の存在を考察した。理想気体、即ち断熱定数が1である場合には、任意に与えられた時間周期的外力に対して、時間周期的な解が少なくとも1つ存在するが知られている。本研究では断熱定数が1より大の場合について研究を行った。はじめに方程式を空間方向に差分化し、Leray-Schauderの不動点定理を用いて、差分方程式に周期解が存在することを示した。次に各差分方程式の周期解から適当に近似解を構成し、その収束極限として我々の問題の時間周期解をとらえた。結論として、時間周期的な外力の大きさが適当に小さければ、外力と同じ周期を持った時間周期解が少なくとも1つ存在することが明らかになった。一方、外力が大きい場合には2倍周期、3倍周期の存在が期待されるが、詳しい解析は今後の課題として残された。 (2) 非有界領域における問題 3次元外部領域におけるバロトロピック流に対する球面対称解や、半直線領域における解の漸近挙動を考察した。問題設定として、外力項は考慮しないが、初期値や断熱定数の大きさには条件を課さないこととする。この設定のもとでは、すでにSong Jiangによる空間局所的な結果が知られているが、本研究の目的は、空間大域的な評価を得ることにある。そのためには、密度の上と下からの一様評価を得る必要があるが、これは局所的な密度の表現式を用いることによって示された。結果として、空間に対しても一様に定常解へ漸近することが明らかとなった。しかしながら、漸近の速さについては不明であり、今後の課題として残された。
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Research Products
(1 results)