2001 Fiscal Year Annual Research Report
パラグループ理論と量子群、位相的場の理論、共形場理論等との関わりの研究
Project/Area Number |
13740103
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
後藤 聡史 上智大学, 理工学部, 助手 (00286759)
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Keywords | 作用素環 / subfactor / paragroup / quantum double |
Research Abstract |
以前,私は周期的なcommuting squareから生じるsubfactorに対してquantum doubleをつくる新たな構成法を示したが,本年は,それを一般化して,quantum multipleと呼ばれるべきsubfactorの構成法を考察した. これは,Erlijmanがbraid群のある種の表現から生じるsubfactorに対して,multi-sided braid type subfactorを考えたものの一般化になっており,Erlijmanの考察したものが,Hecke環の表現など特別な場合にしか適用できないのに対して,私の方法はErlijmanの考察したものを含む非常に多くのsubfactorに対して適用できるという利点がある. さらに,私はこのquantum multiple構成法により作られたsubfactorのprincipal graphを決定した. Subfactorのquantum doubleの場合は,dual principal graphとそのfusion ruleがReshetikhin-Turaevによるsurgeryを用いた3次元多様体の位相不変量を定義するのに重要な役割を果たしており,それはtube algebraというparagroupから定義される新たなalgebraにより記述できることが一般に知られている. 今回私が考察したquantum multipleの場合も,dual principal graphとそのfusion ruleを決定することが非常に重要であり,そこにはquantum doubleには現れない新たな対象が生まれてくるであろうことが予想されるのだが,その詳細については今のところわかっていないというのが現状である.これは,今後の重要な研究課題であると言えるだろう.
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