2001 Fiscal Year Annual Research Report
2次元ビームハロー測定装置の関発とハローフリー高品質ビームの生成
Project/Area Number |
13740155
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
二宮 史郎 大阪大学, 核物理研究センター, 助手 (80304062)
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Keywords | 加速器 / 診断器 / ビームハロー |
Research Abstract |
平成13年度は、2次元ビームハロー測定装置の設計、製作を行った後、RCNPAVFサイクロトロンから供給される各種ビームのハローを観測する計画であった。以下、現状を報告する。 2次元ビームハロー測定装置は、(1)特性X線発生部と(2)特性X線検出部から構成される。 特性X線発生部は、12本のワイヤーとその支持・回転機構から成り、ワイヤー各1本は2種類の異なる金属を接合する予定であった。しかし、1mm直径のワイヤーの接合が技術的に困難であることが判明した為、ワイヤーをそれぞれ異種の24本とし、上下の支持・回転機構を同期させて駆動する様設計変更し、予定と同様な条件を実現することとした。実際に製作し、テストしているが、ワイヤーをいわゆる片持ちで取り付けるため、現在位置分解能が1mm弱と予定より悪い。真空中での直線化等を試みているが、他の方法も検討する必要がある。現在検討しているのは、12本のアルミニウムワイヤーを用意し、そこに各2種類の金属を長さを変えて蒸着することにより、表面においては2種類の金属接合と同等の条件とし、さらにワイヤーの保持も2点で行なうことにより、位置分解能を0.1mm程度とする方式である。 特性X線検出部は、室温動作可能な半導体X線検出装置(ピンフォトダイオード型)の動作試験を行なっている。予算の関係で温度制御回路を自身で製作した為、若干予定より遅れたが、一応問題なく動作している。遠隔操作装置の設計、製作も終了し、現在テストを行なっているが、まだ解決できない若干の技術的問題が残っている。 従って、現在はまだビームハローの実計測には至っていない。しかしながら、上記に示した問題は、解決済みであったり、解決に向けての方向性がある程度示されているので、来年度の早い時期には、実計測ができると考えられる。
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