2001 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッドモンテカルロ法によるフレーバー数3の格子QCD計算
Project/Area Number |
13740164
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Hiroshima University of Economics |
Principal Investigator |
高石 哲弥 広島経済大学, 経済学部, 助教授 (60299279)
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Keywords | 格子QCD / ハイブリッドモンテカルロ法 / 奇数フレーバーシミュレーション / ダイナミカルフェルミオン |
Research Abstract |
格子QCD計算において、奇数フレーバー数のフェルミオン場の入ったシミュレーションを実行することは、現実世界での実験値と比較する上で重要である。しかし、これまでは奇数フレーバー数のシミュレーションを実行する有効なアルゴリズムが存在しなかった。この研究では奇数フレーバー数のシミュレーションが可能なハイブリッドモンテカルロ法を開発した。ここで用いたアイデアはフェルミオンマトリックスの逆行列をマトリックスの多項式で近似することである。この近似によってボルツマンウエイトの部分を正値と定義でき、確率解釈ができるので、モンテカルロ法が実行できる。従来はこの部分は正値と定義できなかったので、奇数フレーバー数のシミュレーションが困難であった。更に、近似による誤差を取り除くためにNoisyメトロポリス法を導入した。これによって誤差の無いシミュレーションアルゴリズムを構築することができた。 実際にアルゴリズムが巧く働いていることを見るために、R-アルゴリズムというこれまでに用いられているアルゴリズムとの比較をした。このR-アルゴリズムは奇数フレーバー数のシミュレーションが可能であるが有限ステップサイズの誤差がある。そのため、このアルゴリズムを用いた場合、正確な結果を得るためには、ステップサイズがゼロの値まで外挿しなければならない。結果を比較したところ、この研究で開発したアルゴリズムからの結果とR-アルゴリズムで外挿して求めた結果と一致した。したがって、この研究で開発したアルゴリズムは巧く働いていることが証明された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Tetsuya Takaishi: "Generalized ensemble algorithm for U(1) gauge theory"Nuclear Physics B (Proc.Suppl.). 106. 1091-1093 (2002)
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[Publications] T.Takaishi, Ph.de Forcrand: "Odd-flavor Hybrid Monte Carlo Algorithm for Lattice QCD"International Journal of Modern PLysics C. (in press).