2001 Fiscal Year Annual Research Report
画像観測法および放射光を利用した新しい質量分析器の開発
Project/Area Number |
13740339
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
下條 竜夫 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (20290900)
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Keywords | 質量分析 / 放射光 / 飛行時間 / イオン |
Research Abstract |
本年度は装置の開発を行った。 実験装置をイオンおよび電子加速部、マイクロチャンネルプレート(MCP)、遅延時間型位置検出器、信号処理部、分子線発生装置、真空装置から構成される。ノズルから真空中に断熱膨張された極低温の分子線は、スキマーによって切り出され、並進速度のきわめて均一なビームとなる。この分子線中の分子は、その下流においてシンクロトロン放射光によりイオン化され、そのフラグメントイオンがWiley-McLaren型イオンレンズによって検出器方向に引き出され加速される。イオンはその後MCPに衝突し、MCP後部に置かれた遅延時間型位置検出装置により飛行時間と検出位置が記録される。またこの時、イオンと反対側のMCPによって電子も検出され、イオンの飛行時間は電子のシグナルが記録された時を0として算出され、検出位置と飛行時間からイオンの解離方向の運動ベクトルと質量数を求めることが出来る。 まず実際にコンピューターシュミレーションを行い、これらのイオンが10eVのエネルギー以下ではMCPに衝突することを確認した。また、この設計をもとにイオンレンズを試作した。さらに、分子線発生装置およびこれらをおさめる真空装置を自作した。真空度は10^<-9>Torrに到達した。 さらに通常のTOF測定では行わない画像データ、すなわち二次元データ処理が必要であり、コインシデンス認識のためのアルゴリズムとあわせプログラム開発を行った。このプログラムにより電子によるパルス信号をもとにイオンの衝突位置(二次元データ)および飛行時間の測定が可能となった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K.Okada, S.Tanimoto, T.Ibuki, K.Saito, T.Gejo: "Assignment of the C K-Shell Photoabsorption Spectrum of CF_3CN Molecule"Chemistry Letters. 1046-1049 (2001)
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[Publications] T.Ibuki, K.Okada, K.Saito, T.Gejo, N.Saito, I.H.Suzuki: "Angle, energy and mass-resolved ion spectroscopy of core-excited polyatomic molecules"Nucl. Instrum. Meth. A. A467. 1505-1508 (2001)
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[Publications] T.Gejo, J.A.Harrison, J.R.Huber: "Depletion spectrum of ozone in a molecular beam Evidence for interference effect in the Hartley band"Chem. Phys. Letters. 350. 558-564 (2001)