2001 Fiscal Year Annual Research Report
ナノサイズ酸化ユーロピウム(II)の合成および光磁気特性
Project/Area Number |
13740397
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
長谷川 靖哉 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80324797)
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Keywords | 希土類 / EuO / EuS / ナノ結晶 / 光磁気 / 表面修飾 / 発光 / 強磁性 |
Research Abstract |
硝酸ユウロピウム(III)と尿素をメタノールに溶解し、窒素雰囲気下、紫外光照射を行うことにより平均粒径3.4mmのEuOナノ結晶の合成に成功し、ICP, CHN元素分析によりEuOの表面を尿素樹脂が覆っていることを明らかとした。 Eu(II)のf-d遷移に起因する285nm励起により紫外域(極大波長:345nmでの強い発光が観測された。発光量子収率は48.5%となり、これまで報告されるEuOの中で最も高い発光効率を示すことが明らかとなった。 スクウィード測定ではEuOナノ結晶は超常磁性的な振る舞いを示すことが明らかとなり、さらに紫外光(256nm)照射時ではEuOナノ結晶の磁化率が室温において大きくなることがわかった。これは光照射時により光磁気ポーラロンが形成され、電子スピン状態が変化したためと推測している。 金属ユウロピウムは液体アンモニアに溶解性を示し、二価として存在することが知られている。我々はこの性質を利用し、通常高温条件が必要とされるEuOを低温で得ることに成功した。得られたEuOはナノ結晶であり、70Kおよび150Kにキュリー温度を示すことが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)