2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13740471
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松田 学 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (30282726)
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Keywords | モノアミン / 乳腺 / 形態形成 / プロラクチン / ドーパミンβ水酸化酵素 / トリプトファン水酸化酵素 |
Research Abstract |
ドーパミンβ水酸化酵素(DBH)類似遺伝子であるDBH-likeとモノオキシゲナーゼX(MOX)の機能解析を目的として、それぞれの遺伝子産物のC末端をHisTag標識したタンパクを薬物存在下で誘導的に発現する細胞株を構築した。細胞は、MOXおよびDBH-likeの発現により退縮や剥離がみられ、遺伝子発現誘導後4時間以内にほぼ全ての細胞がアポトーシスを起こすことが判明した。他方、DBH遺伝子を導入した細胞では、一部の細胞がアポトーシスを起こすだけであった。また、遺伝子発現誘導後の細胞からは、膜画分に約70kDaの目的産物が確認された。産物を精製し、DBH酵素活性の指標となるチラミンβ水酸化酵素(TBH)活性を測定したところ、活性が検出された。しかし、産物が分泌されず、産生すると細胞が死ぬために大量産生が難しく、より詳細なデータを得るには、今後のより大スケールでの培養実験が必要である。一方、カテコールアミン合成関連酵素群の発現に対するプロラクチン(PRL)の影響を、乳腺上皮・間質の初代培養細胞およびHC11細胞株において調べた。その結果から、PRLは乳腺の上皮細胞に働いてチロシン水酸化酵素(TH)およびMOXを発現する細胞を分化させ、その上皮細胞で産生されたカテコールアミンは、間質の脂肪分解などにはたらき、間質から上皮に脂質栄養が分配される、といった上皮・間質の相互作用が示唆された。他方、PRLは上皮・間質のDBH発現の減少に働いたことから、発達した乳腺以外の組織では、PRLはカテコールアミン産生を抑制して脂肪蓄積に寄与する可能性が示された。そのほか、本研究によりCBP90やC型アルドラーゼなど、従来は中枢神経系でのみ発現することが確認されていたタンパクが、発達した乳腺上皮で機能していることが明らかとなり、乳腺が中枢神経系で働く遺伝子セットを利用して形成された進化の歴史が示唆された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Imaoka, et al.: "Cortactin-binding protein 90 (CBP9O) expression in the mouse mammary glands during prolactin-induced lobuloalveolar development"Zoological Science. 19. 443-448 (2001)
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[Publications] T.Mori, et al.: "Priming effects of novel nonsteroidal progesterone receptor modulators CP8816 and CP8863 on the development of adenomyosis in the mouse uterus"Life Sciences. 71(5). 527-535 (2002)
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[Publications] F.Masui, et al.: "Inhibition of KGF-induced ovary-independent cornification of vaginal epithelium by vitamin A in neonatally estrogenized mice"Cell & Tissue Research. (In press). (2003)
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[Publications] M.Matsuda, et al.: "Aldolase C/Zebrin gene regulation by prolactin during pregnancy and lactation"Endocrine. 19(3). (2002)
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[Publications] R.Kawahara, et al.: "Increase in the number of integrin β1-immunoreactive monocyte-lineage cells in experimentally-induced adenomyosis in mice"Life Sciences. (in press). (2003)