2001 Fiscal Year Annual Research Report
顕微鏡観察とX線回折の同時測定システムの構築と新規液晶層構造の研究
Project/Area Number |
13750007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
高西 陽一 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (80251619)
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Keywords | 液晶 / 顕微鏡観察 / 二次元X線回析 / ベント型分子 / キュービック相 / 層構造 |
Research Abstract |
本研究の目的は(1)これらの新規液晶相構造をより詳細に検討できる様に、X線の照射域を確認できる顕微鏡を独自に取り付け、組織観察しながら回折実験が行えるX線回折システムを構築する、(2)これを用い、新規液晶相構造を決定し、分子キラリティとの関係を明らかにすることである。 初年度は主にモニタ用の顕微鏡を独自に作製し、システムを組み上げた。当初の予定通り顕微鏡を作製し、試料の組織が観察できるようにし、液晶試料恒温装置も新規に作り直した。組織観察にはCCDを設置した。適度な倍率の長焦点対物レンズを購入したが、これでも焦点距離は十分でないため、特に試料付近の光学系の工夫に時間を要し、この光電子増倍管の取り付けには至っていない。また入射X線と顕微鏡の観察位置(焦点位置)の確認にも困難を要したが、なんとか大体の位置を合わせることができるようになった。 この時点で、実際に測定を行った。ベント型液晶の方はまだドメインが小さいので、部分配向の試料で顕微鏡の粗織と回折の方向の確認、またガラスセルでの強度の程度のチェックを行い今後の指標とするデータの蓄積を行った。 同時に、分子間のキラリティによる相互作用で発現すると考えら新規キュービック相の解析を行い、その構造を1432と確定し、論文にまとめた。キラルなキュービック相はほとんど例がなく、今後この化合物の類縁体でも同様の測定を行い、構造に違いが出ないか、出るとしたら何が効いているのか、検討する予定である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Y.Takanishi, et al.: "Structures in optically isotropic and bluish colored cubic phases formed by enantiomeric association in an (R, S) dechral compound and a stereoisomeric (R, R) and (S, S) mixture"Journal of Materials Chemistry. 12(in press). (2002)