2001 Fiscal Year Annual Research Report
局在型表面プラズモン顕微鏡のダイナミックレンジ拡大と生化学反応検出への応用
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13750035
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
加野 裕 室蘭工業大学, 工学部, 講師 (80322874)
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Keywords | 表面プラズモン / 局所励起 / 顕微鏡 / ダイナミックレンジ / 屈折率測定 |
Research Abstract |
本年度は,超高開口数を有する対物レンズを用いた表面プラズモン顕微鏡の設計,および試作を行った. まず,装置を次のように設計した.ヘリウム・ネオンレーザが発した光のビーム径をおよそ15倍に拡大してコリメートし,開口数1.65の対物レンズに入射させる.膜厚およそ50nmの金,もしくは銀でコートされた高屈折率ガラス基板に,高屈折率オイルを通して集光する.その反射光を,対物レンズの射出瞳と光学的に共役な位置に配置したCCD素子で,角度分解して強度測定する.そこで得られた画像から,画像処理により,局所励起されている表面プラズモンの伝搬定数を測定し,最終的に,金属表面近傍の局所屈折率を得る. 続いて,これを行うための部品選定/加工,制御プログラムの作成を行った.ここでは,表面プラズモンの伝搬定数を得るために行う画像処理に関して,新たに,シンプレックス法に基づく画像処理プログラムの適用を試み,従来用いていた方法に比べ処理時間を1/500に短縮することができた. 試作した装置を用いて,これまで測定不能であった水を試料とした局所屈折率の高分解能測定を行い,これが可能であることを確認した.これにより,装置のダイナミックレンジが拡大されたことを確認できた.また,このときの屈折率分解能が10^<-3>以下であることを実験的に確認した. また,本装置の開発と並行して,入射角を機械的に走査することにより入射角対反射率曲線を得る光学系を試作し,次年度実施予定の生化学反応検出に用いる基板の最適構成を実験的に検討した.
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Research Products
(1 results)