2001 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚の酸素飽和率分布の実時間モニタリングに関する研究
Project/Area Number |
13750038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
津村 徳道 千葉大学, 工学部, 助教授 (00272344)
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Keywords | 酸素飽和率 / ヘモグロビン / メラニン / 分光画像 / 逆光散乱解析 / リアルタイム / IEEE1394 / Look up table |
Research Abstract |
本研究では,カラー画像機器で用いられる色変換手法を導入・改良して,解析時間の大幅な短縮を行い,皮膚の酸素飽和率分布をリアルタイムでモニタリングする.様々な刺激と酸素飽和率分布の関係をリアルタイムでモニタリングすることで,瞬間的で軽微な火傷や凍傷と酸素飽和率分布の関係や,室温変化と酸素飽和率分布の関係,基礎化粧品塗布後の酸素飽和率分布の変化など,皮膚の生理学的現象に関する新たな知見が得られると期待される.また,その処理の高速性から実際の医療現場においても利用することが可能となる. 今年度は,(1)カラー画像の解析時間の短縮,(2)酸素飽和率分布モニタリングシステムの開発を行った, (1)複数の画像機器間での色合わせを行うために,非常に高速な色変換がドライバ上で行われている.主に使われているのは,Look Up Table法であるが,メモリ使用量を少なくすることを狙って,できるだけ小さなテーブルで実現するために,カラー画像の特徴に合わせた様々な補間方法が提案されている.本研究では,カラー画像からメラニン色素量,酸化ヘモグロビン色素量,脱酸化ヘモグロビン色素量への変換も,色変換処理と同等に考え,Look Up Table法を用いて高速な酸素飽和率分布の推定を実現した.この時,カラー画像と色素量の特徴に合わせた独自の3次元補間法を開発した. (2)IEEE1394対応のデジタルカメラを用いて,酸素飽和率分布モニタリングシステムを開発した.このとき,より開発スピードを加速するため,FAシステムエンジニアリング社の開発した,IEEE1394対応デジタルカメラ用のソフトウエア開発キットを用いた. 2001年11月に国際的に権威のある,IS&T/SID Color Imaging Conference(アメリカ・アリゾナ)で発表し,高い評価を受けた.また,日本医用画像工学会誌に掲載がきまっている.
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Research Products
(1 results)