2001 Fiscal Year Annual Research Report
全方向型大強度パルスイオンビームを用いた立体形状物の表面改質
Project/Area Number |
13750057
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kobe City College of Technology |
Principal Investigator |
橋本 好幸 神戸市立工業高等専門学校, 電子工学科, 助教授 (20270308)
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Keywords | プラズマ / イオン注入 / 多相交流 / グロー放電 |
Research Abstract |
本研究の目的は、プラズマで満たされた真空容器に試料を置き、パルス高電圧を印加することで多量のイオンを注入し、材料改質を行うことである。一度に多量のイオンを注入するには、高密度のプラズマの生成が不可欠となる。そこで、6相交流電源を用いて、プラズマの生成を試みた。真空容器は、ステンレス製で、内径680mm、長さ1200mmの円筒型とした。真空容器は油回転ポンプ(島津製作所GDH-1300)とターボ分子ポンプ(島津製作所TMP-1000L)で10^<-4>Pa以上まで排気した。プラズマ生成には、6相交流電源(2kV、12kVA、60Hz)を用いた。電極は、直径10mm、長さ800mmのステンレス棒を円筒かご型(直径400mm)に配置した。生成したプラズマの密度測定には、電極端より約150mm内側に取り付けたシングルプローブ(タングステン製,φ0.5mm、5mm)を用いた。電源の出力電圧、放電電流および、プローブ電流は、計測ステーション(横河電機WE7000)を用いて計測し、パーソナルコンピュータでデータ処理した。作動ガスをアルゴンとして、圧力2〜8Paで真空容器に導入し、プラズマ生成を行った。その結果、作動ガス圧力を6Pa、電源電圧を400Vとしたとき、放電電流の最大値は110mA、生成したプラズマ密度は、3×10^9cm^<-3>、電子温度は0.5eVであった。プラズマ密度は、入力電力に比例して、時間的に7%程度変化した。また、プラズマ密度は、中心から半径約16cmの領域で、ほぼ一定であることがわかった。次に、作動ガス圧力を2〜8Paの範囲で変化させたとき、プラズマ密度はガス圧力に比例して増加することがわかった。
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