2002 Fiscal Year Annual Research Report
成長残留応力による生体骨骨梁構造の微視的リモデリングメカニズムに関する研究
Project/Area Number |
13750081
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
東藤 正浩 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (10314402)
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Keywords | 骨組織 / 残留応力 / 骨梁構造 / リモデリング / 格子構造モデル / 構造最適性 |
Research Abstract |
本研究「成長残留応力による生体骨骨梁構造の微視的リモデリングメカニズムに関する研究」では,骨梁内残留応力の測定による微視的再構築モデルの実験的立証を目的とする.平成14年度では,リモデリングに伴う海綿骨の階層構造性とその工学的応用の可能性について評価した.その結果,海綿骨骨梁の弾性特性と配向性からみた海綿骨の力学特性,双線形可変剛性を有する連続体構造設計について,以下の研究成果が得られた. 1.海綿骨骨梁の弾性特性と配向性からみた海綿骨の力学特性 海綿骨は,骨梁が作る網目状構造により構成され,海綿骨の力学特性はその形態と骨梁個々の弾性特性,配向性に依存する.階層構造を有する骨の力学特性を理解するうえで,異なるスケールでの特性を結びつけることは重要である.そこで,骨梁の配向性と個々の骨梁についての力学試験から得られる弾性特性に基づき,海綿骨の力学的特性について評価した.海綿骨の力学特性は材料試験機による力学試験により,形態特性はマイクロX線CT画像による特徴量解析により評価した.一方,骨梁の弾性特性は微小三点曲げ装置にて行った.その結果,海綿骨の階層構造性を理解するには,素材と構造の両面からの検討が必要であることがわかった. 2.双線形可変剛性を有する連続体構造設計 変形に伴う構造物の位相変化とそれによる構造特性の変化に着目し,それぞれの構造位相ごとに指定剛性値をもつ双線形可変剛性構造を提案した.構造位相を荷重係数で,剛性を平均コンプライアンスで記述し,構造位相変化時の荷重係数および位相変化前後の平均コンプライアンスを制約とする位相決定問題,形状決定問題を体積最小化問題として定式化した.この位相および形状決定の二段階法による双線形可変剛性構造設計の可能性を,引張あるいは圧縮荷重領域で剛性が変化する設計例を通じて確認し,その有効性を示した.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Masao TANAKA: "Single trabecula bending test for relationship between mechanical property and orientation of trabeculae of cancellous bone"Proceedings of 11^<th> International Congress on Biological and Medical Engineering. (2002)
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[Publications] 田中 正夫: "双線形可変剛性を有する連続体構造設計"日本機械学会論文集. 68・673. 1407-1412 (2002)
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[Publications] 松本 武志: "骨梁の弾性特性と配向性からみた海綿骨の力学特性"日本機械学会講演論文集. NO.02-1. 33-34 (2002)