2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13750086
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
秋田 貢一 武蔵工業大学, 工学部, 助教授 (10231820)
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Keywords | 薄膜 / 残留応力 / X線応力測定 / シンクロトロン放射光 / アルミニウム薄膜 |
Research Abstract |
平成14年度に行った研究内容および結果を以下にまとめる. (1)放射光を用いた実験:高エネルギー加速器研究機構の放射光実験施設ビームライン3Aに,試作した装置を持ち込み,キャリブレーションを行った.すなわち,アルミニウムの曲げ試験片に曲げ負荷を与え,負荷応力と試作装置による応力測定値とを比較することで装置の応力検定を行い,装置の調整を行った. (2)スパッタ薄膜の残留応力測定:スパッタにより作製したアルミニウム薄膜の残留応力を,試作した装置で測定した.種々の測定条件(ビームラインのミラー系の条件,ビーム照射角度など)で測定し,測定精度を検討した.回折線はアルミニウムの311回折を使用した.基板ごと薄膜に曲げ負荷を与え,たわみ理論から計算した薄膜内の応力変化と,試作装置により測定した応力値との比較を行い,実用上十分な精度でアルミニウム薄膜の残留応力が測定できることを示した. (3)アルミニウム薄膜のX線的弾性定数測定:上記(2)で行った薄膜の曲げ負荷試験の結果から,アルミニウム薄膜の311面におけるX線的弾性定数を求めた.その結果,アルミニウム単結晶のコンプライアンスから理論的に計算される値よりも高い値となった.アルミニウム薄膜の機械的弾性定数が,バルク材の値よりも高いことが,この原因と推察された.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 中村彰宏, 秋田貢一, 三沢啓志: "薄膜の疲労特性"日本機械学会第9回機械材料・材料加工技術講演会講演論文集. 339-340 (2001)
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[Publications] 熊谷正芳, 秋田貢一, 大谷眞一, 萩原芳彦, 草野英二, 菊地直人: "薄膜における深さ方向残留応力分布の放射光による測定"日本材料学会 第38回X線材料強度に関するシンポジウム講演論文集. 53-58 (2002)
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[Publications] 渡邊康子, 秋田貢一, 大谷眞一, 萩原芳彦, 千葉和茂: "アルミニウム薄膜の残留応力と強度の評価"日本機械学会関東学生会 第42回学生員卒業研究発表講演会講演前刷集. 193-194 (2003)