2001 Fiscal Year Annual Research Report
単結晶シリコン製大口径赤外線非球面レンズの新しい超精密切削法の開発
Project/Area Number |
13750090
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
閻 紀旺 北見工業大学, 工学部, 助教授 (40323042)
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Keywords | 超精密切削 / 非球面 / シリコン / 延性モード加工 / 超精密加工 / 赤外線光学素子 / レンズ |
Research Abstract |
最近,暗視野カメラなどの赤外線集光デバイス用単結晶シリコンレンズの非球面化が要求されるようになり,数値制御による運動転写加工技術の確立が急務となっている.本研究は,平バイトによる傾斜切削という新しい延性モード切削法を単結晶シリコン製直径125mmの大口径赤外線非球面レンズの加工に応用することによって,高精度,高能率,低コスト加工の実現を目的としている. 平成13年度では,まず従来のXZ-2軸制御非球面旋盤に工具回転軸(B)の増設を行い,XZB-3軸同時制御非球面加工システムを構築した.増設したB軸は,油静圧軸受回転テーブルとそれを駆動するACサブモータから構成される.次に,提案した直線包絡非球面切削法を実現するためのXZB-3軸同時制御NCプログラムを自動的に生成するソフトウエアの開発を行った.これにより,平バイト専用の工具軌跡導出アルゴリズムの作成することができるようになった.また,平バイトの刃先をB回転軸の中心と一致させるために,CCDカメラを用いた工具調整法(B軸半転法と呼ぶことにする)を確立した.本方法を使用することによって,数分間という短時間で工具の位置誤差を1μm台に設定することが可能となった.さらに,構築した3軸非球面加工機の性能実験を行った.その結果,アルミニウムなどの軟質金属を被削材として直線包絡非球面切削実験を行うとき,旋盤の運動精度や工具支持剛性などの基本性能が十分であることが明らかになった.
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