2002 Fiscal Year Annual Research Report
大気圧プラズマエッチングを利用した非接触無歪切断加工
Project/Area Number |
13750098
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐野 泰久 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40252598)
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Keywords | 大気圧プラズマ / プラズマエッチング / プラズマCVM / 切断火口 / 非接触 / シリコン |
Research Abstract |
大気圧雰囲気におけるプラズマエッチングを加工原理とした、原理的に加工変質層を残し得ないプラズマCVM(Chemical Vaporization Machining)を切断加工に応用することを提案し、内周刃型切断加工装置を試作して基礎実験を行ってきた。電極-試料間の加工ギャップ制御を確実に行うため、昨年度は、加工ギャップ部をCCDカメラによって直接観察して制御を行うシステムの試作を行った。内周刃電極型切断加工装置において、試料に切り込んでいる状態での加工ギャップ部を直接観察するためには、内周刃が試料に入り込む試料側面、試料から出てくる側面、いずれかを観察することになる。装置内は腐食性ガス雰囲気であり、また高周波電界の影響を受けないために、観察用の光学系を装置外に設置した。加工ギャップ部の像をCCD面に結像させるための光学系を設計し、フォーカス機構を備えたハードウェアの試作を行った。 今年度は、試作した加工ギャップ観察システムを用い、シリコンの切断加工実験を行った。内周刃が試料に入り込む試料側面(電極によるガスの流れの最上流部)を観察し、加工ギャップを一定に保ちながら加工実験を行った。約5mm程度までは安定に加工を行うことが出来、本システムの有用性を実証したが、それ以上加工を行うと、プラズマが不安定になり切断加工を続けることが不可能になった。原因を調べたところ、最上流部ではプラズマの強度が弱く、中下流部に比べて加工速度が遅いことが分かった。そのため、中流部、下流部の加工ギャップが増大し、プラズマが不安定になったと思われる。最上流部よりも上流部にダミーの試料を設ける等の対策を行い、試料上での加工速度分布を無くすることが今後の課題である。
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