2001 Fiscal Year Annual Research Report
パターン投影検査システムにおけるパターン・シミュレータと液晶を用いた照明の開発
Project/Area Number |
13750102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
杉野 直規 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90294529)
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Keywords | シミュレーション / 画像処理 / 光線追跡 / 外観検査 / パターン投影 / 空間解像度 / 形状測定機 |
Research Abstract |
工業製品の欠陥検査において,パターン照明を投影して欠陥を強調することで検出・評価する外観検査手法では,投影するパターンがその検査精度に大きく影響する.そこで検査対象に合わせた最適な投影パターンの検討を行うツールとして光学シミュレータを開発した. 開発したシミュレータでは,粗さ測定機やレーザ変位計などの形状測定機器によって得られた欠陥の3次元形状データを用いて光学シミュレーションを行うことが可能である.また任意に作成したモデルの形状データについても同様に取り扱えるため,未知の欠陥に対する検討を行うことも可能である. シミュレーションは,形状データの各要素に映り込む光の投影パターン上の位置を,光線追跡によって特定し,そのパターン上の濃度値を用いて画像化するものである.本年度は,線形な明るさの変化を持つパターンや格子パターンにおいて,自由に大きさや向きなどを変えてシミュレーションすることが可能となった.今後は任意の投影パターンを取り扱う手法について検討する予定である. 一般的に形状データは画像のレベルから比較してオーバーサンプリングであり,生の形状データをそのままシミュレーションに用いると実画像と異なる結果が得られた.そこで撮像するCCDの空間解像度を考慮して,CCD空間解像度と同程度の低域通過フィルタリングや平滑化などを施した形状データを用いることで,より実画像に近いシミュレーション結果が得られることを確認した. 最適パターンの決定における明確な手法は,本年度は確立できなかったが,シミュレーション画像に対して実際の検査で行う画像処理を施し,得られる欠陥像を評価することで最適パターンを決定できると考えられる.
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Research Products
(1 results)