2001 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロガスタービン用超高速回転動圧型浮動ブッシュ空気軸受の開発
Project/Area Number |
13750126
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
檀原 伸輔 東京理科大学, 工学部・機械工学科, 助手 (80328575)
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Keywords | マイクロガスタービン / 静圧型空気軸受 / 浮動ブッシュ |
Research Abstract |
本年度は、小型かつ簡易な浮動ブッシュ型空気軸受を設計、製作し、従来最も高速回転に適しているといわれるヘリングボーン型空気軸受と性能比較を実施した。 まず、ヘリングボーン型空気軸受と浮動ブッシュ型空気軸受の製作を行った。ヘリングボーン型空気軸受の斜めスパイラル溝形状は、計算により安定限界の理論値を求め、最適形状を決定した。そのヘリングボーン型空気軸受を基に、浮動ブッシュ型空気軸受には、軸と軸受の間に浮動ブッシュを配置し、ダンピング部を2つに増やす事によって安定性を高める構造にしている。一般的にはブッシュ-軸受間は0リングによって剛性を持たせるが、提案する軸受では、軸が超小型かつ高温に達することを考慮して、従来の方式とは異なる浮動ブッシュを提案している。また、上端部のタービン周辺部に噴出し口を計6個配置した。軸は縦置きで、上下両端にスラスト軸受として多孔質型静圧軸受を配置した。 実験は、軸受の外周に加速度ピックアップを固定し、回転によって発生する振動周波数と1/2ホワールの振動周波数を測定し、さらに軸にスラスト荷重を掛けて軸の浮上量を測定した。浮動ブッシュ型空気軸受の回転数を測定した結果、安定に動作した回転数は最高約20万[rpm]を達成した。1/2ホワールは殆ど計測されなかった。ヘリングボーン型空気軸受と比較した場合、浮動ブッシュ型空気軸受は騒音が小さく、回転数の上昇もスムーズであった。 今後は、本年度において軸受製作に関して得られた知見を基に、羽根形状の改善、軸・浮動ブッシュの加工精度を上げて作製し実験を行い、回転数100万[rpm]以上の達成を目指す。さらに軸受内圧力を数値解析し、理論的に浮動ブッシュ型空気軸受の有効性を確認する。
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