2001 Fiscal Year Annual Research Report
専門知識を有しない利用者が使用する移動ロボットシステムに関する基礎研究〜環境地図自動生成並びにコミュニケーション手段〜
Project/Area Number |
13750206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
及川 一美 山形大学, 工学部, 助手 (60323177)
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Keywords | 自律移動ロボット / 車輪型ロボット / トポロジカルマップ / 教示手段 / 行動規範型ロボット / 行動決定手法 / 環境地図自動生成 / 手書き地図 |
Research Abstract |
(1)通路状環境の環境地図を自動生成するアルゴリズム 作業環境を表す環境地図として多く利用される絶対座標表現に対して,利用者の負担を軽減する目的で提案してきたトポロジカルマップ表現を用いた環境地図自動生成手法を研究した.作業環境を未知の通路状環境とし,ロボットが探索をすることによって環境地図を生成するアルゴリズムを考案した.センサの貧弱さによる情報不足などの理由により自己位置を特定できない状況に陥った場合でも,自己位置の「仮説」を立てることで地図を生成することを可能にした.しかし,間違った仮説を取り入れても現実世界を照らし合わせることで修正していく手法を提案した.この成果はRobomec2001で発表した. (2)イベント駆動による行動決定手法 例えば,歩いているときと車を運転しているとき,同じ移動している状況ではあるが,背中の接触に対して取る行動は異なる.Subsumption Architectureはセンサによってのみ行動が生まれるのため,前述のような状況には対応できないため,我々は過去の履歴も考慮し状況と,センサの状態によって発生するイベントによって行動が生まれる手法を提案した.これにより反射行動と合目的行動の混在する行動決定が可能になっただけでなく,今まで難しかった行動パラメータの決定が容易になった.この成果はsice東北支部197回研究集会で発表した. (3)手書き地図を用いた作業環境の教示法 ロボットとのインタフェースに我々が普段使うコミュニケーション手段を利用することで,専門家以外の一般の利用者でも容易にロボットを扱えるようにするための研究の一つで,移動ロボットに作業環境の情報を与える手段としてフリーハンドの手書き地図を利用する手法の研究を行なった.コンピュータ画面にマウスで描いた手書き地図をトポロジカルマップとして認識するところから始めた.細線化の再に交点を誤認識する問題が起きたが,交点にラベルを与える手法でその問題を解決した.この研究成果はSICE北海道支部大会で発表した. (4)実機を製作 以上の研究成果が実環境でも有効であることを確認するために実験用の車輪型自律移動ロボットを製作した.次年度はこの実機を用いて更に研究を進める予定である.
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