2001 Fiscal Year Annual Research Report
安全性と作業効率の向上を考慮した船舶搭載型施回クレーン搬送制御システム開発
Project/Area Number |
13750235
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Oshima National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
兼重 明宏 大島商船高等専門学校, 商船学科, 助教授 (70224615)
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Keywords | 旋回クレーン / 船体動揺 / 振れ止め制御 / 作業効率 / 安全性 / 搬送制御 / 荷振れ |
Research Abstract |
港湾で使用される船舶搭載型旋回式クレーンは、旋回運動によって発生する遠心力や搬送開始終了時の加速、減速による荷振れだけでなく、`風、波や荷の移動による船舶の動揺により荷振れを生じる。現状では、熟練オペレータの経験と勘により荷を揺れさせないようにクレーンを操作し、なるべく短時間で作業を行っているが、風などの自然条件があると必ずしも荷振れの抑制が完全には行えていない。また、時間当たりに支払う係船料が高く、荷の積み卸し時間の短縮が望まれ、安全性や作業効率の向上の観点から荷振れを抑制した搬送制御システムの開発が望まれている。 本研究では、船舶搭載型の旋回クレーシを対象とし、安全性と効率性の観点から、人間の優れた判断能力と機械の優れた経済性、信頼性の利点を生かし、(a)監視と操作はオペレータ(人間)に依存させる。(b)自標軌道の導出や荷振れを抑制するための制御入力は機械的(自動的)に与える。(a)を(b)を融合させたマン-マシン共存型の船舶搭載型旋回クレーン搬送制御システムの構築を行う。これにより、非定常型の作業に対して融通が利き、しかも安全性、効率性の高いシステムの実現を図ることができると考える。 本年度は、まず、実験検証を行うための装置を設計・製作し、船上に搭載している旋回クレーンモデルを導出した。このとき、船舶の揺れとクレーン荷振れは単独且つ相互に影響をもっており、それを表現できるモデルは複雑となる。実時間で制御を行うためには、計算時問の点から制御モデルは簡単な方がよい。そこで、船舶の動揺は、係留されていることから、ローリングのみとし、荷の座標に着目し、荷揺れによる荷の位置を目標軌道に一致させることを試みた。今後は、モデルの実験検証や荷振れの抑制を考慮した搬送制御システムの構築を行う予定である。
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Research Products
(2 results)