2001 Fiscal Year Annual Research Report
高臨場感通信を目的とした三次元音場の記述と構築に関する研究
Project/Area Number |
13750369
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
及川 靖広 早稲田大学, 国際情報通信研究センター, 助手 (70333135)
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Keywords | 平面スピーカ / 立体音響再生 / キルヒホッフの積分公式 / 聴覚特性 / 音場制御 / ランダムベクトル信号展開 |
Research Abstract |
本研究は,申請者が日本学術振興会特別研究員時の3年間にわたって行ってきた三次元音空間の記述に関する研究に基づき,理論的に確立していたが膨大なハードウェア規模と制御系の制約から実音場への適用が全く試みられていなかったキルヒホッフの積分公式に基づく音場制御を実現しようというものである。具体的には,三次元音場を効率的に記述(符号化)し,それを伝送し,現在開発中のマルチセル型平面スピーカを用いることによりキルヒホッフの積分公式に基づく音場制御を実現する。聴覚特性を考慮することによりキルヒホッフの積分公式の近似がどの程度可能であるのか,キルヒホッフの積分公式を用いるにあたっての新しい空間の記述(符号化)に関して更なる考察を加え,マルチセル型平面スピーカを用いてその理論を実空間に適用したシステムを構築し,聴感的評価を行ないシステムの最適化を図る。 今年度は以下のことについて研究を行った。 (1)三次元音場再生システムにおけるキルヒホッフの積分公式の近似,空間の記述(符号化)について理論的考察を加えた。また,ランダムベクトル信号による音響信号展開を用いた信号の記述について考察を加え,空間的秘話性を保った再生システムを構築した。空間の記述への適用の可能性が確かめられた。 (2)計算機シミュレーションにより,平面スピーカの特性,スピーカ数の違いが再生音場へ及ぼす影響について考察を加えた。また、室形状、空調、音速を考慮した音場制御についても考察を加え、その有効性が確認された。 (3)シミュレーション結果に基づき平面スピーカを用いた再生システムの構築を行った。 これらの結果を、「スピーカと室の形状と音速を考慮した音場制御」、「形状と空調を考慮した教室の音響設計」、「平面スピーカによる立体音響再生」、「ランダムベクトル信号による音響信号展開方法の検討」として発表した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 荒井 孝, 及川靖広, 山崎芳男: "スピーカと室の形状と音速を考慮した音場制御"日本音響学会2001年度秋季研究発表会講演論文集. 567-568 (2001)
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[Publications] 荻野 粛, 及川靖広, 白井克彦, 山崎芳男, 福山忠雄: "形状と空調を考慮した教室の音響設計"日本音響学会2001年度秋季研究発表会講演論文集. 975-976 (2001)
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[Publications] 野口 学, 及川靖広, 山崎芳男: "平面スピーカによる立体音響再生"日本音響学会2001年度秋季研究発表会講演論文集. 565-567 (2001)
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[Publications] 杉 耕作, 及川靖広, 山崎芳男: "ランダムベクトル信号による音響信号展開方法の検討"日本音響学会2001年度秋季研究発表会講演論文集. 717-718 (2001)