2001 Fiscal Year Annual Research Report
環境汚染物質のリモート検出を目的とした熱レンズ型光ファイバーセンサに関する研究
Project/Area Number |
13750402
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
矢来 篤史 大阪産業大学, 工学部・講師(専任) (30240138)
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Keywords | 光熱効果 / 熱レンズ分光 / 光ファイバ / 環境汚染物質検出 / センサ |
Research Abstract |
熱レンズ分光技術と光ファイバ技術を融合し、環境汚染物質のリアルタイムリモート計測センサを実現することを最終目的としているが、本年度は主として検出感度の高感度化、つまり光ファイバ方式熱レンズ検出部に限定し同部の詳細な検討をおこなった。具体的にはつぎのとおりである。 1)先球ファイバの先球半径つまり先球レンズの焦点距離が検出感度に与える影響につき詳細な検討をおこなった。その結果先球半径を小さくするつまり先球レンズの焦点距離を短くするにつれ検出感度が上昇することがわかった。溶媒中に人為的に溶かした物質において最高検出感度として約20ppbを実現した。この検出感度は環境汚染物質検出として必ずしも十分な感度ではないと考えられるため、励起光出力の向上をはかるとともに検出電気系につき現在検討をおこなっている。つまりS/Nの向上をはかれば検出感度を2桁程度向上させることが可能であると考えられる。 2)上記1)において先球半径を小さくするほど対向するファイバ間の中心軸のずれが問題となることがわかった。つまりこれが測定感度を低下させるとともに測定の再現性を低下させる要因となることがわかった。その問題を解決するため、ペンシル型フェルールに先球ファイバを取り付け正確な調軸を比較的容易に行える構造を考案した。その結果、極めて良好な再現性を得ることができた。 主として上記の検討をとおして研究計画当初の目的である環境汚染物質のリアルタイムリモート計測センサ構成法に関して明るい見通しを得た。
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