2001 Fiscal Year Annual Research Report
中立型むだ時間非線形システムの制御系設計法とその設計支援ツールの開発
Project/Area Number |
13750426
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
小口 俊樹 東京都立大学, 工学研究科, 講師 (50295474)
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Keywords | 非線形システム / むだ時間システム / 中立型むだ時間 / 状態むだ時間 / 制御系設計 |
Research Abstract |
本研究は,むだ時間を含む非線形システムの制御系設計法,とりわけ中立型むだ時間非線形システムに対する制御系設計法を確立することを目的としている.具体的な中立型むだ時間非線形システムに対する制御系設計法として,本研究では,中立型むだ時間非線形システムの状態むだ時間非線形システムへの変換を行い,さらに研究代表者らが開発した状態むだ時間非線形システムに対する有限極配置法を用いた安定化設計を拡張することで,制御系設計を行うアプローチを開発することを目標にしている.本年度に得られた成果は,次の通りである. (1)状態むだ時間非線形システムに対し,静的フィードバックによる有限極配置が可能であるための必要十分条件の導出を行った.この結果を用いることにより,中立型むだ時間システムが有限極配置可能であるための必要条件が求めることができた. (2)むだ時間システムのパラメータ変動やモデル化誤差に対するロバスト制御として,スライディングモード制御による状態むだ時間非線形システムの安定化法を提案した.また,スライディングモードにおけるシステムの挙動を解析することにより,外乱及び不確かさのマッチング条件を導出した.一方,定性的な制御系設計法として,受動性に着目したむだ時間非線形システムに対する制御系設計法も開発した. (3)むだ時間非線形システムの制御系設計支援ツールを,数式処理ソフトMATHEMATICAを用いて開発している. 以上の通り,本年度は中立型むだ時間非線形システムを状態むだ時間システムに帰着させた後の制御系設計法の理論整備と手法の拡張を中心に研究を進めた.次年度においては,中立型むだ時間非線形システムを状態むだ時間非線形システムに変換可能であるための条件の導出を終え,本年度得られた成果と組み合わせることにより,中立型むだ時間非線形システムに対する有限極配置法の設計アルゴリズムを導出する.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 小口俊樹, 川田誠一: "状態むだ時間非線形システムの有限極配置可能条件"第40回計測自動制御学会学術講演会予稿集. (CDROM). (2001)
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[Publications] 小口俊樹, 川田誠一: "状態むだ時間非線形システムのスライディングモード制御"計測自動制御学会 第30回制御理論シンポジウム資料. 171-174 (2001)
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[Publications] 小口俊樹, 山形優輝, 川田誠一, 村山昇: "非線形ネットワーク制御系におけるむだ時間補償について"計測自動制御学会システム・情報部門学術講演会2001資料. 217-220 (2001)
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[Publications] 小口俊樹, 村山昇, 川田誠一: "状態予測を用いた非線形システムのネットワーク制御-実証的研究-"第30回計測自動制御学会離散事象システム研究会講演論文集. 1-8 (2001)
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[Publications] 大篭紀人, 小口俊樹, 川田誠一: "受動性に基づく状態むだ時間非線形システムの制御"第34回計測自動制御学会北海道支部学術講演会論文集. 5-8 (2002)
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[Publications] 小口俊樹, 川田誠一: "可変構造制御による状態むだ時間非線形システムの安定化"電気学会システム・制御研究会予稿集. (印刷中). (2002)