2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13750435
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
佐野 滋則 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (10321770)
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Keywords | システム同定 / 同定実験計画 / 最小二乗法 / 非構造的な不確かさ / 線形行列不等式(LMI) |
Research Abstract |
制御系設計を行なうにあたり、よいモデルを得ることは重要である.一般に同定結果は、モデルや同定手法の選択、観測データの独立性、外乱や無視したモデル化誤差の影響によって大きく左右される.そこで、本研究ではよりよいモデルを得るための同定実験を設計することを目指し,同定に用いる入力信号を設計する問題に着目して、研究を進めてきた。同定入力信号を設計するための評価関数として、外乱や非構造的な不確かさからパラメータ推定誤差までの誘導ノルムを用いて、その誘導ノルムは小さくなるように入力信号を設計する問題を考え、以下の問題を考えた。 1.前年度までに分母パラメータが未知の場合におけるテーラー展開に基づく最適な同定実験を設計するための評価関数の一提案を行なった。しかしながら、その方法では評価関数の近似を行なっており、その影響の見積もりを考える必要があった.または評価関数を修正する必要があった。近似の影響を見積もることはできたが、それを設計に生かすには不十分であり、この点は来年度の継続して研究を進めることにする. 2.前年度までは、入力信号を正弦波の線形結合に限定し、定常状態を用いて定式化を行っていたが、入力信号のクラスの一般化することを考えて、入力信号を時系列信号にして、時系列信号を最適化する問題を考えた。その結果、正弦波の線形結合の場合と同様、定式化することができ、入力信号と観測データにかける周波数重みを最適化する問題に関して、以下のことがわかった。 (1)評価関数を最小にする最適な周波数重みは入力信号の関数として解析的に与えることができた。 (2)周波数重みと入力信号を同時に最適化する問題は、効率のよい解法が提案されているLMI問題に帰着することができた。
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