2001 Fiscal Year Annual Research Report
拘束コンクリートの圧縮破壊エネルギーおよび圧縮破壊性状の評価
Project/Area Number |
13750442
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
中村 光 山梨大学, 工学部, 助教授 (60242616)
|
Keywords | 拘束コンクリート / 圧縮破壊エネルギー / 局所化領域 / 拘束効果 / ひずみ進展 / ポストピーク / 局所化ひずみ |
Research Abstract |
横方向鉄筋で拘束されたコンクリート円柱供試体を作成し、その一軸圧縮試験をひずみ軟化領域に至るまで行うとともに、終局時に至るまでの圧縮破壊領域(ひずみの局所化領域)の広がり、および破壊の進展度(局所化の程度)を実験的に明らかにした。実験変数としては横方向拘束力をとりあげ、横方向鉄筋量、横方向鉄筋間隔の影響を検討した。今年度は以下の成果が得られた。 実験結果より得られた軟化域を含む荷重変位関係の検討より、(1)拘束効果を考慮した円柱コンクリートの圧縮破壊エネルギー算定式の作成、(2)寸法の影響を考慮した拘束コンクリートの最大応力ならびに最大応力時ひずみの算定式の作成を作成した。これにより、拘束を考慮したコンクリート構造物の軟化域の解析において唯一性ならびに信頼性が向上した解析解を得ることを可能にした。 一方、局所化ひずみの測定結果に基づき、拘束力の相違が破壊進展に与える影響を明らかにするとともに、破壊領域(ひずみの局所化領域)が拘束力の増加とともに小さくなる事を見いだした。さらに、拘束コンクリートの挙動は一般に横方向鉄筋の影響を含んだものとして与えられるが、鉄筋とコンクリートが吸収するエネルギーを分離して評価することで、拘束コンクリートの挙動に及ぼす鉄筋の役割を検討し、最大荷重時付近は鉄筋のエネルギー吸収により拘束コンクリートの挙動が支配されていることを明らかにした。
|