2002 Fiscal Year Annual Research Report
疲労荷重下構造物の力学的劣化に関する実験と解析手法の構築
Project/Area Number |
13750453
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 高志 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (40301121)
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Keywords | 疲労破壊 / 界面剥離 / 橋梁床版 / 有限要素法 / 断面増厚 |
Research Abstract |
本研究の目的は,疲労荷重下構造物の力学的劣化(疲労と剥離)に関する解析手法を構築することである.まず,.疲労荷重下におけるひび割れ伝達応力の劣化挙動を実験計測した.伝達応力の劣化は疲労ひび割れ進展の支配的機構であり,実験計測の後モデル化し有限要素法に組み込むことを念頭においた.実験計測の結果,ひび割れ伝達応力は疲労繰り返し荷重下において減少していくことが確認された.次に,二材料間界面の混合荷重下における破壊靭性値,特に疲労荷重後の破壊靭性値について実験計測を行った.疲労荷重下の構造物において界面破壊が観測されることが多く,この実験によって支配的機構を解明することを目指した.剥離についてもモデル化を行い有限要素法に組み込む一つの方法を提示した.ひび割れ伝達応力の減少と疲労載荷後の界面破壊靭性値の低減の確認により,疲労荷重下のひび割れ進展が説明できることが解析的にも示され,構造物の高精度寿命予測について欠くことのできない機構であることが新たな知見として得られた.最終的にはコンクリート構造物,特に道路橋鉄筋コンクリート床版,における疲労ひび割れ進展による床版崩壊を再現するべく,三次元での床版疲労解析手法を開発した.定点繰り返し荷重による疲労破壊の解析的再現が確認された.こうした疲労損傷を受けた床版に断面増厚補強工法を施した際の延命効果を疲労と剥離の影響を考慮した上で算定し得る解析手法の提案を行った.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Suthiwarapirak, P., Matsumoto, T., Horii, H.: "Fatigue Life Analysis of Reinforced Steel-Fiber-Concrete Beams"コンクリート工学年次論文集. 23 3. 127-132 (2001)
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[Publications] Matsumoto, Takashi: "Fatigue Analysis of Fiber Reinforced Concrete Overlaid/Underlaid Beams"Fracture Mechanics of Concrete Structures(FRAMCOS-4),Cachan. 2. 1007-1012 (2001)
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[Publications] 海老澤健正, 松本高志, 堀井秀之: "延性・脆性の二材料を用いた複合構造物の構造形式決定問題"土木学会論文集. No.675/I-55. 287-296 (2001)
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[Publications] Suthiwarapirak, P., Matsumoto, T., Kanda, T.: "Flexural Fatigue Failure Characteristics of an Engineered Cementitious Composite and Polymer Cement Mortars"土木学会論文集. No.718/V-57. 121-134 (2002)
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[Publications] 松本高志, Suthiwarapirak, Peerapong, 浅本晋吾: "ECCの疲労解析モデルの構築"コンクリート工学年次論文集. 24 1. 237-242 (2002)
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[Publications] 松本高志, 石田哲也, 阿部雅人: "メインテナンスの力学問題-展望論文-"応用力学論文集. 5. 755-766 (2002)