2002 Fiscal Year Annual Research Report
腐食損傷を受けた鋼構造部材の残存寿命評価手法の開発
Project/Area Number |
13750460
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大西 弘志 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70283728)
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Keywords | 鋼構造部材 / 腐食損傷 / 腐食形状 / 残存性能評価 / 環境促進試験 / 疲労 |
Research Abstract |
本研究では腐食損傷を受けた鋼講造部材の残存性能の評価法を提案するために研究を推進することを計画し、研究を遂行した。以下に、現在の研究実施状況について述べる。 本年度は、腐食損傷を受けた鋼板の残存性能評価に関する研究と腐食損傷を受けた溶接鋼板の残存性能評価に関する研究を並行して推進した。まず、昨年度用意した腐食損傷を受けた鋼板の残存性能評価に関する研究のための試験片に対して、本研究室で保有している環境試験機を用いて試試片に腐食損傷を発生させた。このとき、試験片に与える腐食損傷の程度は、腐食損傷程度の違いが評価値と実際の残存性能との関係に与える影響を明らかにするため、環境促進試験機内に設置する時間を調整することによって、3段階に変化させて付与した。また、溶接鋼板試験片に対しても、本研究室で保有している環境試験機を用いて試験片に腐食損傷を発生させた。これらの試験片にたいして、CCDレーザー変位センサを核とした形状測定システムを適用し、試験片形状を3次元的に把握することを試みた。この形状測定以外にも数種類の計測を実施した後に、各腐食段階の試試体について残存性能の確認を行う予定であるが、現在は試試を実施している段階であり、腐食による影響はまだ確認されていない。また、本研究室で保有している汎用FEMプログラムを用いて、腐食調査で得られた形状データに基づく、実際に試験片に生じている形状を忠実に再現したモデルを作成し、腐食部材の微小部分における応力状態などを確認することを予定しているが、これについても現在、形状データの整理が完了していないため、今後早急にデータの整理を行い、モデルの作成に取り掛かる予定である。この部分に関しては来年度8月頃までを目途として、応力発生状況の確認を行い、鋼板における腐食損傷の調査結果と残存性能の間にある関係を明確にする予定である。
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