2001 Fiscal Year Annual Research Report
基盤構造推定のための長周期微動の2点同時観測を用いた「省力化アレー観測法」の応用
Project/Area Number |
13750461
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
盛川 仁 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (60273463)
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Keywords | 空間自己相関法 / 周波数-波数スペクトル法 / やや長周期微動 / アレー観測 / 2点同時観測 / 表面波 / 位相速度 / 地盤構造 |
Research Abstract |
平成13年は,従来のアレー観測法に基づいて得られた記録を使って,周波数-波数(F-K)スペクトル法や空間自己相関(SPAC)法を用いて求められる位相速度と本研究で提案する観測法(2sSPAC法;2点の同時観測を繰り返して,SPAC法を適用する手法)から得られるそれとを比較し,手法の妥当性を検討した。 観測は,広島市南部の埋め立て地で,芸予地震の際に液状化の被害が伝えられた地域を対象として行った。従来の手法との比較が行えるように,3成分4点同時観測によるアレー観測を長周期地震計を用いて実施し,精度の高い記録を得ることができた。なおこの地域では,表層のボーリングデータ,重力異常の観測データが得られており,徴動から推定された位相速度を用いて地盤の速度構造を求めた際に,その妥当性を検討することができる地域である。 さらに,得られた位相速度から推定される地盤構造の信頼性を高めるために,従来から行われているように,Rayleigh波のfundamentalモードの位相速度だけでなく,Love波のfundamentalモードの位相速度も同時に推定し,両者を同時に満足するような地盤の速度構造を推定した。 これにより,本研究で提案する手法(2sSPAC法)が,Rayleigh波だけでなくLove波の位相速度の推定についても利用できるという可能性が示された。しかし,Love波の位相速度の推定については,その結果がRayleigh波の位相速度に依存するため必ずしも安定した推定ができるとは限らず,どのような条件下で正しくLove波の位相速度が推定可能かという点については,今後の課題として残された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Komazawa, M., Morikawa H. ほか: "Bedrock Structure in Adapazari, Turkey and Its Geophysical Implications-A Possible Cause of Severe Damage by the 1999 kociaeli Earthquake-"Volume of Extended Abstracts, 10th International Conference on Soil Dynamics and Earthquake Engineering. 97 (2001)
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[Publications] 盛川仁, ほか: "重力異常と脈動を用いたトルコ・アダパザル周辺の基盤構造の推定"第26回地震工学研究発表会講演論文集. 285-288 (2001)
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[Publications] 盛川仁, ほか: "鳥取県西部地震の余震記録に基づく弓ヶ浜半島の基盤構造の推定"第26回地震工学研究発表会講演論文集. 353-356 (2001)