2001 Fiscal Year Annual Research Report
土木構造材料としての繊維強化型複合材料の力学的特性に関する研究
Project/Area Number |
13750462
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
森田 千尋 長崎大学, 大学院・生産科学研究科, 助教授 (60230124)
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Keywords | 複合材料 / 積層構造 / 離散的近似解法 / 弾塑性曲げ解析 / Hillの降伏条件 / 自由振動特性 / レーザホログラフィ / CFRP |
Research Abstract |
本研究の目的は、繊維強化型複合材料の一次土木構造材料としての適用性を調べるために、その力学的挙動を把握することにある。本年度は本研究代表者らが提案する離散的近似解法を用い、積層理論に基づいた積層構造の弾塑性曲げ解析プログラムを改良し、種々の降伏条件を扱える解析プログラムを作成し、降伏条件の違いなどによる積層板の弾塑性曲げ挙動特性を明らかにした。さらに、自由振動問題に関しては、離散的近似解法を用いた自由振動解析プログラムを作成し、レーザホログラフィを利用した実験結果と振動モードを比較することにより、積層構造の自由振動特性を明らかにした。得られた結果は、以下に示すとおりである。 1.まず、積層板の弾塑性曲げ解析においては、Huber-MisesやHillの降伏条件を扱えるプログラムを作成した。本解析結果は、有限要素法により求めた弾塑性曲げ挙動と同様な結果を示したことから、本解析法の有効性を確認した。降伏条件の違いによる弾塑性曲げ挙動は、初期降伏後に多少の差が出てくる程度であった。 2.次に、積層板の自由振動解析においては、本解析法による結果は、レーザホログラフィを利用した実験結果と振動モードを比較すると、低次の振動数には多少の差が出たものの、高次の振動数では、ほぼ実験結果と一致した結果が得られた。また、積層順序を変化させたクロスプライ積層板の解析では、振動モードの出現順序が違ってくる結果が出ており、実験においても同様の傾向を得た。この結果は、配向角を変化させたアングルプライ積層板の解析ではさらに顕著に現われており、繊維方向とノーダルラインが一致する波形が現われ易いという結果が得られた。 以上の結果を踏まえて、今後、繊維強化型複合材積層板の配向角を変化させた振動実験を行い、その特性を明らかにするとともに、一次土木構造材料としての適用可能性を検討する。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] C.Morita, H.Matsuda, T.Sakiyama, M.Huang: "Stability and vibration analysis of laminated plates by using a discrete method based on a first shear deformation theory"TRENDS in Computational Structural Mechanics. Vol.1. 519-528 (2001)
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[Publications] M.Huang, T.Sakiyama, H.Matsuda, C.Morita: "Free vibration analysis of anisotropic right triangular plates"Journal of Applied Mechanics. Vol.4. 171-181 (2001)
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[Publications] T.Sakiyama, M.Huang, H.Matsuda, C.Morita: "An analysis of bending problem of laminated rectangular and triangular plates"Reports of The Faculty of Engineering Nagasaki University. Vol.32,No.58(印刷中). (2002)
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[Publications] T.Sakiyama, M.Huang, H.Matsuda, C.Morita: "Free vibration analysis of laminated right cantilever triangular plates"Reports of The Faculty of Engineering Nagasaki University. Vol.32,No.58(印刷中). (2002)