2001 Fiscal Year Annual Research Report
微小要素の剛体回転に注目した地盤の破壊面早期予測に関する研究
Project/Area Number |
13750479
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
重村 智 日本大学, 理工学部, 助手 (70297779)
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Keywords | すべり面 / 剛体回転 / 進行性破壊 / 模型実験 / 予測 |
Research Abstract |
本研究は,地盤の破壊層の形成過程に果たす微小要素の剛体回転の役割を明らかにし,地盤の破壊面の早期予測や破壊の進行状況の把握に応用することを目的としている.研究方法は次のとおりである.模型砂地盤の側方載荷実験において破壊層の形成過程を剛体回転と応力面の双方から捉え,それらの関係を基に剛体回転の特徴を明らかにする.研究初年度は,側方載荷実験において潜在破壊層に作用するせん断力を把握する方法を確立し,破壊層の形成過程を応力面から捉えることを試みた. 1.模型地盤の側方載荷実験における潜在破壊層のせん断力の把握方法の確立.模型地盤は,長さ1400mm,高さ400mm,奥行き100mmで,気乾状態の砂を密に詰めて作製した.模型地盤の潜在破壊層より上の土塊を7つの要素に分割すように箱型の圧力センサーを設置し,各要素両端の圧力センサーに作用する土圧の差から各要素に作用するせん断応力を算出した.同圧力センサーは,ゴム製フレームに2枚の剛板を張り合わせた造りとなっており,内部には脱気水を満たしてある.受圧板に作用する土圧をセンサー内部の間隙水圧から求めることができる.以上の方法により,潜在破壊層の形成過程を応力面から捉える方法を確立した. 2.破壊層形成過程の検討.各要素毎に潜在破壊層のせん断力を把握することにより,破壊層の形成過程にける特徴を応力面から捉えることができた.主な特徴は次のとおりである.(1)破壊は進行的に生ずる,(2)載荷荷重が最大となるとき,未破壊領域が存在する,(3)このとき未破壊部のせん断力は,せん断強さに近づいている. 研究最終年度である次年度は,潜在破壊層の応力状態と剛体回転の関係より剛体回転の役割を明らかにする.
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Research Products
(2 results)