2001 Fiscal Year Annual Research Report
制震ダンパーと半剛接接合部を活用した中低層鋼構造建築物の構造計画
Project/Area Number |
13750532
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
原田 幸博 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (10272791)
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Keywords | 制震ダンパー / 鋼構造 / 半剛接接合部 / 中低層建築 / 構造計画 |
Research Abstract |
1.半剛接接合部の局部回転バネとしてのモデル化手法に関する調査 建築構造物の構造解析に通常用いられる線材モデルにおいては、半剛接接合部は材端の回転バネとしてモデル化されるのが適当とされる。そのために、まず既往の数多くの半剛接接合部の載荷実験の結果を調査して、さまざまな半剛接接合部の局部回転バネとしてのモデル化手法を調査した。また、既存の建築構造解析ソフトウェアの多くは材端に回転バネを配置するモデルに対応していないことを考慮し、材端バネを有しない骨組の構造解析によって近似的に材端バネを有する骨組の解析を行う手法の開発のための予備調査も併せて行った。 2.半剛接接合部の局部挙動の詳細な把握のための有限要素解析手法による数値実験 上記1.の項目について、既往の実験データを補ったり、接合ディテールによる耐荷機構の違いなどをより正確に把握することを目的として、有限要素解析手法による数値実験を行った。数値実験のための機器やソフトウェアは現有の設備を利用した。数値解析の結果の妥当性は、既往の部分骨組の載荷実験結果と比較対照することで検証した。 3.半剛接接合部を含む立体骨組の地震応答解析プログラムの作成 平成14年度において半剛接接合部を含む骨組の試設計の検証を行うために、既存の構造解析プログラムの使用可能性を検討した。その結果、既往の構造解析プログラムの大半は回転バネの復元力特性が多折線形のものにしか対応しておらず、指数関数などが含まれる曲線の復元力特性に対しては、何らかのカスタマイズあるいは多折線形復元力特性への近似手法の開発が必要なことが判明した。
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