2002 Fiscal Year Annual Research Report
ファジィ理論等を用いた京都の昼夜の景観様相変化の識別構造の研究
Project/Area Number |
13750578
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大影 佳史 京都大学, 工学研究科, 助手 (20303852)
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Keywords | 京都 / 景観 / 画像解析 / 昼夜 / 様相変化 / 識別 / 時系列 |
Research Abstract |
1)京都の景観に対するTEXT調査:江戸期名所図絵・近代絵画・現代観光情報誌に描写された京都の昼・夕・夜景画像の視点場・景観構成要素、構図的特徴を整理し、各時間帯においてどのような景観が捉えられやすいかを把握した。 2)光景画像の作成:上記の景観(空・山・市街地・水面からなるマクロスケールな景観)に対し、定点観測による写真撮影(昼から夜まで5分間隔で撮影)を行い、得られた写真をコンピュータに取り込み光景画像を作成した。 3)分析尺度の検討:分析処理の対象である光景画像の明暗・色彩の扱いについて、RGB表色系とマンセル表色系のHVCの関係を検証し、MTMによるRGBからHVCへの変換方法によって、本研究で尺度として用いる(H, V, C)を定義した。 4)分析1:光景画像(濃淡画像)の2次元ウェーブレット変換を行い、レベルごとの特徴から、光景画像を景観構成要素の分化として捉えることが可能であることを示した。 5)分析2:光景画像の明度および彩度分布を、判別基準に基づき二値化処理して、画像の明暗・彩度の構成を把握する方法を提案した。これにより夕刻の光景の変化の過程を、景観構成要素(空・山・水面・市街地)の明度・彩度の変化から生じる明暗・彩度のまとまり構成の変化として把握した。 6)分析3:ラプラシアンフィルタによるエッジ検出の手法を用いてエッジを抽出し、判別基準に基づいて、光景の時系列変化における相対的に強い輪郭線の出現・消失を把握した。 7)以上により、曖昧で複雑な夕刻の光景変化の特徴を把握する方法として、画像の明暗・色彩分布を分析する方法を検討し、画像処理の方法を用いて、山・空・水面・市街地の景観構成要素の組み合わせからなる夕刻の光景変化の特徴を、景観構成要素の分化・同化の過程として捉え、視覚的なまとまり構成と輪郭線の強さが変化していく過程として把握・表現できることを示した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 大影佳史, 宗本順三: "昼夜間の景観の印象変化についての考察-京都のマクロスケールな景観写真を事例として-"日本建築学会大会(関東)学術講演梗概集. F-1. 757-758 (2001)
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[Publications] 大影佳史, 宗本順三: "山並み景観の色彩遠近効果とコントラストの時刻変化-京都タワーからの実測値の分析を通して-"日本建築学会大会(北陸)学術講演梗概集. F-1. 196-197 (2002)
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[Publications] 大影佳史: "光景画像における景観構成要素の色彩特性の時系列変化に関する研究"京都大学博士学位論文. (2002)