2001 Fiscal Year Annual Research Report
環境共生の視点から見た水辺空間の周辺土地利用の分析とその指標化に関する研究
Project/Area Number |
13750593
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | The Museum of Nature and Human Activities, Hyogo |
Principal Investigator |
客野 尚志 兵庫県立人と自然の博物館, 自然・環境マネジメント研究部, 研究員 (80322725)
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Keywords | 水辺空間 / 熱環境 / 土地利用混在度 / 地球惑星アルベド / 土地被覆 / join結合値 |
Research Abstract |
本研究では、阪神間地域を対象に、主に水辺空間周辺の土地利用の解析とそれが熱環境を中心とした地域環境へ及ぼす影響の評価を試みる。今年度は、このうち熱環境に大きな影響を及ぼす(1)地球惑星アルベドに関する解析と(2)水辺周辺の土地利用混在度の計算手法の体系化についての基礎的な考察を試みた。それぞれに関する具体的な手続きについて以下で簡略に述べる。まず、(1)の地球惑星アルベドに関する解析については、ランドサット7ETM+センサーの2000年8月25日の神戸・阪神間のデータを用いて観測値と太陽入射値を比較した。具体的にはバンド別の式とそれらを統括する式として下記の算式を用いて算出した。これについては、波長バンド別の値を求め、さらに同衛星データから求められる都市の代表的な土地被服との関連性をみた。また、これとは別に、国土地理院発行の国土細密数値情報を用いて、対象地域の10mメッシュの土地利用現況を求めて、これらが地球惑星アルベドに及ぼす影響について重回帰分析を用いて解析を行った。これらの結果より、水面は地球惑星アルベドに対して顕著な影響を及ぼし、またバンド別にみたアルベドも他の土地被服とは著しくことなる特性をみせた。この現象は、池や河川などの内水面においても同様にみられるが、特にこれらの内水面においては長大な堤体がその値に少なからず影響を与えていた。これらの手続きにより、都市環境形成要素としての水面の意義の一面を浮き彫りにすることができた。また、(2)の水際線付近の土地利用混在度については、join結合値を応用した土地利用の平面形態評価指標とその計算ルーチンを開発し、GISや表計算システム上で応用可能なシステムとして整理した。この計算手法を用いて大阪府堺市の緑地での試算を行い、緑地の平面形態が地球惑星アルベドに影響を及ぼすことがわかった。 Ri=(LMAXi-LMINi)/(QCALMAX-QCALMIN) (DNi-QCALMIN)+LMINi Ai=(D^2πRi)/(cosαESUNi) A=(D^2πΣ__iRi・Rai)/(cos αΣ__iESUNi・Rai)
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