2001 Fiscal Year Annual Research Report
その場観察法による過冷却度の制御および過冷却シリコン融液からの結晶成長機構の解明
Project/Area Number |
13750646
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤原 航三 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (70332517)
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Keywords | シリコン / 融液成長 / 過冷却 / 多結晶 / 成長界面 / 成長速度 / その場観察 |
Research Abstract |
研究目的:多結晶シリコンの結晶組織形成機構解明のために次の2項目を行う。 1.結晶成長過程における温度と成長過程を同時にその場観察できる装置の製作。 2.過冷度が結晶成長挙動や結晶組織におよぼす影響の解明。 本年度の実績: 本年度は上記目的1.のその場観察装置の設計・導入を行った。本装置は赤外像と可視像の同時観察が可能な顕微鏡と、観察窓を取り付けた小型一方向成長炉から構成される。放射温度計により試料の温度を測定し、同時に高速CCDカメラにより結晶成長挙動を詳細に観察できる。成長炉は、強制冷却機構および種付機構を有している。 装置導入と平行して、走査型レーザー顕微鏡と赤外線イメージ炉を組み合わせた装置を用いてシリコンの融液成長過程のその場観察を行った。Φ3×2mm^3の試料を融解後さまざまな速度で冷却し界面の形態および成長速度を実測した。3K/mimで冷却した試料の成長界面はplanar界面であったが25K/min、40K/min、および45K/minで冷却した試料ではfacet界面であった。定常状態における成長速度はplaner界面ではV≦30μmであったがfacet界面では150μm≦V≦390μmであった。また、非定常状態ではfacet面の消滅過程も観察された。非定常状態ではさまざまなfacet面が形成されたが(111)facet以外の面は消滅し、定常状態では(111)facetのみ形成した。また、赤外線カメラを用いてfacet界面前方の温度測定を行った。界面前方の過冷度はおよそ7度であった。
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