2002 Fiscal Year Annual Research Report
微細オープンポアを有する生体用硬組織代替セラミックの反応合成
Project/Area Number |
13750653
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小橋 眞 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (90225483)
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Keywords | 多孔質材料 / 複合材料 / 燃焼合成 / 生体材料 / セル構造 / ポーラス材料 / チタン / 気孔 |
Research Abstract |
計算により求めた断熱燃焼温度と燃焼合成により得られた組織との相関関係の調査 燃焼合成時の反応エンタルピー変化量とポーラスTi基多相材料中の分散相(TiB2, TiCなど)の生成形態(形状,大きさ,分布,割合など)を詳細に調査し,次に示す結果を得た. 1.反応エンタルピー変化量と分散相形態の相関関係 反応エンタルピー変化量が大きい場合には,燃焼合成時にセラミックが融解するため,その形態はアスペクト比が1にちかくなり,サイズは粗大化(5-10ミクロン程度)する,その反対に,反応熱希釈剤を用い,断熱燃焼温度を低下させると,生成するTiB2のアスペクト比は10以上となり,またサイズはサブミクロンオーダーとなる. 2.効率的な反応エンタルピー制御手法の開発 原料粉末混合体中に反応熱を希釈する目的で,TiC粉末を添加した.その結果,適切なサイズのTiC粉末を用いれば,反応熱の希釈効果は十分にみられ,それによって断熱燃焼温度のコントロールが可能になり,組織制御を行うことが可能になった. 3.多相系中の分散相形態を任意に制御する手法の確立 ポーラスTi基複合材料中に生成するTiB2, TiCは反応熱量制御により形態制御が可能であることが明らかになった.反応熱量希釈剤の使用により,サブミクロンオーダーの分散相を生成・分散させることが可能である.ただし,反応熱量希釈剤を多量に使用すると燃焼合成反応自体が生じなくなる.そのため,反応熱量希釈剤の添加量に関しては,その原料系の発熱量に応じて適切な量を選択する必要があることが明らかとなった.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] M.Kobashi: "Processing of Intermetallics Foam by Combustion Reaction"Advanced Engineering Materials. 4・10. 745-747 (2002)
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[Publications] Y.J.Kwon: "Fabrication of TiB2/Al Composites by Combustion Synthesis of Al-Ti-B System"Materials Transactions (Japan Institute of Metals). 43・11. 2796-2801 (2002)
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[Publications] 尾村 直紀: "反応浸透法によるTiC粒子強化アルミニウム複合材料の作製"日本金属学会誌(日本金属学会). 66・12. 1317-1324 (2002)