2001 Fiscal Year Annual Research Report
ニューラルネット利用による化学プロセス異常診断・予測システムの構築
Project/Area Number |
13750692
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大庭 武泰 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (10313371)
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Keywords | ニューラルネットワーク / 異常診断 / プロセス制御 |
Research Abstract |
1.廃水処理プロセス制御 塩基およびバッファを混合した模擬排水に酸を投入することで中和を行うpH調節プロセスを組み立てた。 バッファの割合により、中和点付近の滴定曲線の傾きが大きく変わり、また、2段階の中和反応が異なるpH域に存在するようになるため、pH制御が難しいものとなっている。提案しているニューラルネットコントローラによって、十分制御が可能であることが確認できたが、より精度を上げるためには滴定曲線を学習するネットワークを追加し、両方を同時に利用することが有効であることがわかった。 2.プロセス特性の抽出 制御を行った後のネットワーク重みは、対応する制御量一操作量の組に対して特有の値を保持している。提案しているネットワークでは干渉を学習するネットワーク結合を限定しているため、独立してこのプロセス特性を抽出可能である。模擬排水のpH、中和剤である酸のpHを変化させた場合の特性変化が、特定のネットワーク重みの変化に現れることがわかり、この重みの変化がプロセス制御を可能にしていることを確認した。 3.プロセス異常の検出 コントローラからの指令とは異なる動作をプロセスに与えた場合に、この異常がどのネットワーク部位に現れるかを観察した。1つの部分に現れる異常については重みの変化からある程度その位置を推察することは可能であるが、複数の以状が発生した場合にはその特定は困難である。 これに対処するために、新しく自立分散型ネットワークを考察し、その基本特性を明らかにした。
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Research Products
(1 results)