2001 Fiscal Year Annual Research Report
生体適合性の有機ゲルマトリクスに固定化したリパーゼによる反応プロセスの構築
Project/Area Number |
13750720
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kochi National College of Technology |
Principal Investigator |
長山 和史 高知工業高等専門学校, 物質工学科, 講師 (00270364)
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Keywords | マイクロエマルション / ゼラチン / オルガノゲル / リパーゼ / エステル合成 |
Research Abstract |
本研究は、生体適合性の両親媒性成分として大豆レシチンを用いた分子集合体に生体高分子であるゼラチンを添加し調製した有機ゲルマトリクスにリパーゼを固定化し、主としてラウリン酸ブチルエステル合成を行い、以下の知見を得た。 1.反応活性に対するゲルの組織条件の影響 固定化リパーゼ(主としてCandida rugosa)の反応活性が最大に発揮されるゲル調製時の緩衝液pH、ゲル相水分量並びにゼラチン濃度の存在を明らかにした。また、ゼラチンの起源によって最適な,ゲルの組織条件が異なることを示した。加えて、基質としてラウリン酸を用いた系で反応活性が高いことを示した。一方、両親媒性成分としてAerosol-OTを用いて調製したゲル系と反応活性の比較を行い、レシチンによるゲル系の反応特性を考察した。 2.固定化リパーゼの速度論解析 種々のゲル組織条件のもと基質(ラウリン酸とブタノール)の有効拡散係数を実測し、速度論解析を行い、反応律速を与えるゲル粒子径と有効係数の関係を線図化し、反応プロセスを構築するうえでの基礎設計を行った。また、固定化リパーゼの反応活性が反応律速下においても組織条件により変化することを明らかにした。 3.反応活性の安定性 固定化リパーゼの繰返し再利用反応を行い、反応活性が長期(50日間)にわたり安定に発揮されることを明らかにした。また、本法による連続反応を行うために反応器(バスケット撹拌翼型反応器並びに充填層型反応器)の試作も合わせて行った。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 長山和史, 唐岩克徳, 植田章夫, 今井正直: "オルガノゲル担体に固定化したCandida rugosa リパーゼによるエステル合成の反応条件と連続反応"生物工学会誌. (印刷中).
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[Publications] 長山和史, 多田佳織, 永野君香, 福山可奈, 今井正直: "有機ゲルマトリクスに固定化したリパーゼによる油脂のエステル交換"日本食品工学会第2回大会予稿集. PA-19 (2001)
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[Publications] 長山和史, 松岡美佳, 直江一光, 今井正直: "固定化ゲル担体を用いるリパーゼによるエステル合成の反応活性"化学工学会第34回秋季大会予稿集. I208
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[Publications] 長山和史, 多田佳織, 今井正直: "疎水性ゲル担体を用いる固定化リパーゼの反応活性"化学工学会第66年会予稿集. J209