2002 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッド型人工肝臓の実用化のための免疫回避に関する研究
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13750741
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
中澤 浩二 北九州市立大学, 国際環境工学部, 助教授 (00304733)
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Keywords | ハイブリッド型人工肝臓 / ポリウレタン発泡体 / HepG2 / 初代ブタ肝細胞 / 初代ヒト肝細胞 / スフェロイド / 分化誘導 / 酪酸ナトリウム |
Research Abstract |
本研究では、ハイブリッド型人工肝臓の実用化のために、免疫反応や異種ウイルス問題を回避できるヒト由来肝細胞を利用する検討を実施した。 1.昨年度の検討において、ヒト株化肝細胞HepG2がポリウレタン発泡体(PUF)孔内でスフェロイドを形成し、従来の単層培養よりも高機能発現ができることを見出した結果を受け、この培養法を利用した培養モジュールを開発した。体積約20cm^3(長さ6cm、直径2cm)のPUFモジュールを作製し、HepG2細胞を培養した。その結果、細胞はスフェロイドを形成した状態で増殖し、培養10日目には播種細胞数の約5倍の高密度培養ができることを見出した。また、細胞の増殖に伴ってアルブミン分泌機能も上昇し、培養7日目には初代ブタ肝細胞や初代ヒト肝細胞と同等以上の活性を発現できることが示された。しかし、細胞増殖に伴うスフェロイドの巨大化により、その内部に壊死層が発生するという課題が示された。 2.上記問題の細胞の過増殖の抑制および細胞の分化誘導によるさらなる高機能化を目的に、ディッシュ培養のPUF/HepG2スフェロイドを用いた検討を実施した。その結果、酪酸ナトリウムを添加した培養培地を用いることによって、細胞の増殖が抑制され、酪酸ナトリウム処理をしない場合と比べてアルブミン分泌やアンモニア除去機能が数倍上昇することを見出した。本方法は、ヒト由来肝細胞を利用した高機能なハイブリッド型人工肝臓の開発に有望な手段と考えられる。現在、上記のような細胞の分化誘導操作(酪酸ナトリウムを含む分化誘導剤の検討、最適濃度の検討、処理操作方法の検討など)の最適化を行うとともに、モジュール培養における応用を進めている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y.Yamashita: "High Metabolic function of primary human and porcine hepatocytes in a polyurethane foam / spheroid culture in plasma from patients with fulminant hepatic failure"Cell Transplantation. 11巻. 379-384 (2002)
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[Publications] K.Funatsu: "Novel hybrid artificial liver using hepatocyte organoids"The International Journal of Artificial Organs. 25巻2号. 77-82 (2002)
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[Publications] 中澤 浩二: "肝細胞組織体の新規形成法と肝小葉類似構造を有する新規人工肝臓モジュールの開発"人工臓器. 31巻1号. 23-24 (2002)
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[Publications] R.Sakiyama: "Recovery of rats with fulminant hepatic failure by using a hybrid artificial liver support system with polyurethane foam / rat hepatocyte spheroids"The International Journal of Artificial Organs. 25巻12号. 1144-1152 (2002)
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[Publications] 水本 博: "中空糸を利用したハイブリッド型人工肝臓の開発"成形加工. 14巻12号. 781-786 (2002)
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[Publications] J.Fukuda: "Efficacy of a polyurethane foam / spheroid artificial liver by using human hepatoblastoma cell line (Hep G2)"Cell Transplantation. (In press). (2003)