2001 Fiscal Year Annual Research Report
ポルフィリン被覆カーボンナノチューブの構築と光応答性ナノワイヤーとしての応用
Project/Area Number |
13750793
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田代 健太郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (40332598)
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Keywords | カーボンナノチューブ / ポルフィリン / ナノワイヤー |
Research Abstract |
本年度は、亜鉛またはアキシャル基としてメチル基を有するロジウムポルフィリン錯体環状3量体を設計し、単層カーボンナノチューブとの相互作用、複合化について検討した。カーボンナノチューブの前処理の条件や複合化の際の溶媒などを検討した結果、硫酸と硝酸からなる混酸、及び過酸化水素中で超音波処理を施し、鎖長を短縮化したカーボンナノチューブをメンブレンフィルターで濾過したサンプルと亜鉛ポルフィリン環状3量体をTHF中で混合したところ、有機溶媒に可溶な成分を調製可能であった。この成分について溶媒をクロロホルムに置換後GPCで分析したところ、亜鉛ポルフィリン環状3量体単独より高分子量側に幾つかの成分が観察されることが分かった。これらの成分の吸収スペクトルを測定したところ、470nm付近に新たな吸収を持つ亜鉛ポルフィリン環状3量体が含まれることが分かった。また、得られた成分に亜鉛ポルフィリン環状3量体のゲストであるトリス4-ピリジルトリアジンを添加したところ、470nm付近の吸収が数時間のタイムスケールで減少していくことが分かった。次に、得られた成分の光化学特性について検討した。その結果、470nm付近の吸収を励起すると、540nm付近に、混合前の亜鉛ポルフィリンやカーボンナノチューブにはない強い発光が観察されることが分かった。現在、得られた成分の構造についてSTMやAFMを用いた解析を検討している。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] J.Y.Zheny, K.Tashiro, Y.Hirabayashi, K.kinbara, K.Saigo, T.Aida, S.Sakamoto, K.Yamauchi: "Cyclic Dimers of Metalloperphyrins as Tunable Hosts for Fallerenes : A Reinirkible Effect of Rhodium(III)"Angewandee Chemie International Edition. 40・10. 1857-1861 (2001)