2001 Fiscal Year Annual Research Report
複数の相互作用部位を持つモノマーを用いた低架橋度分子インプリント触媒の創成
Project/Area Number |
13750814
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
大山 俊幸 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助手 (30313472)
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Keywords | 分子インプリント触媒 / 分子インプリンティング / 遷移状態アナログ / 加水分解 / N-アクリロイルペプチド誘導体 / 低温ラジカル重合 / 低架橋度 |
Research Abstract |
1.複数の相互作用部位を持つモノマーとして、アクリル基と種々のペプチドが結合したN-アクリロイルペプチド誘導体の合成を行った。まず塩化アクリロイルとアラニンの反応によりN-アクリロイルアラニン1を収率62%で得た。一方、フェニルアラニン、セリンおよびヒスチジンと過剰のn-プロピルアミンとのアミド化反応によってこれらのアミノ酸のn-プロピルアミド2を合成した(収率41-95%)。縮合剤を用いた1と2の縮合反応によりアラニルフェニルアラニンおよびアラニルセリン含有モノマー3を得た。またヒスチジン含有モノマーについては、2と塩化アクリロイルとの反応により合成した。さらに塩化アクリロイルとグリシルグリシンとの反応により、カルボキシル基含有モノマであるN-アクリロイルグリシルグリシン4を合成した。 2.分子インプリンティングの鋳型として用いる遷移状態アナログ(TSA)については、酢酸ρ-ニトロフェニルの加水分解におけるTSAと考えられるメチルホスホン酸ρ-ニトロフェニルを合成した。メチルホスホン酸ジクロリドと2当量のρ-ニトロフェノールとの反応によりメチルホスホン酸ビス(ρ-ニトロフェニル)を合成したのち(収率82%)、一方のホスホン酸エステルのみを加水分解することにより目的物であるメチルホスホン酸ρ-ニトロフェニルを収率67%で得た。 3.合成したモノマーの重合反応について検討した。鋳型に基づく高次構造をポリマーに保持するためには低温での重合が望ましいことが予測されているので、低温ラジカル重合開始剤として(NH_4)_2S_2O_8/Na_2S_2O_5を用いて、0℃付近から室温で重合を行った。最初に各モノマーのラジカル重合について検討したところいずれのモノマーも重合反応性を示し、様々な組み合わせにおける共重合においてもほぼ仕込み比通りに各モノマーユニットが導入されたポリマーが得られた。現在種々の架橋剤を比較的少量(〜10mol%)用いた低架橋度ゲルの合成条件について検討中である。
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