2001 Fiscal Year Annual Research Report
酵素内包ポリイオンコンプレックスミセルの内核光架橋反応を利用した構造安定化
Project/Area Number |
13750823
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
原田 敦史 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (50302774)
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Keywords | ポリイオンコンプレックスミセル / 酵素 / ブロック共重合体 / ポリエチレングリコール / 光架橋 / ケイ皮酸 / ポリアスパラギン酸 |
Research Abstract |
本研究においては、酵素内包ポリイオンコンプレックス(PIC)ミセルの内核を構成するブロック共重合体間に光架橋を導入することにより安定化を図り、種々極限環境下で安定な酵素内包ポリイオンコンプレックスミセルシステムを構築し、その機能性ハイブリッド材料としての有用性を実証することを目的とする。 本年度は、酵素内包PICミセルを卵白リゾチームとポリエチレングリコールとポリアスパラギン酸のブロック共重合体(PEG-P(Asp))から調製し、内核におけるリゾチームの酵素活性を評価した。その結果、PICミセルに内包された状態においてもリゾチームはその酵素活性を示すことが確認された。また、この内核におけるリゾチームの酵素反応速度はミセル外殻が基質のリザーバーとして機能することにより、促進されていることも示唆された。 さらに、PEG-ポリ(b-ベンジルL-アスパルテート)のN末端のアミノ基ヘケイ皮酸クロライドを反応させることにより、光架橋基であるケイ皮酸を導入し、その後、ベンジル基を除去することによって、末端にケイ皮酸を有するPEG-P(Asp)を合成した。14年度にはこのポリマーを用いてPICミセルを調製し、光架橋による安定化を行い、種々環境下における酵素活性を評価する予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] A.Harada, K.Kataoka: "Pronounced activity of enzymes through the incorporation into the core of polyion complex micelles made from charged block copolymers"J. Controlled Release. 72(1-3). 85-91 (2001)
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[Publications] Y.Kakizawa, A.Harada, K.Kataoka: "Glutathione-sensitive stabilization of block copolymer micelles composed of antisense DNA andthiolated poly(ethylene glycol)-block-poly(L-lysine):A potential carrier for systemic delivery of antisense DNA"Biomacromolecules. 2(2). 491-497 (2001)
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[Publications] A.Harada, H.Togawa, K.Kataoka: "Physicochemical properties and nuclease resistance of antisense-oligodeoxynucleotides entrapped in the core of polyion complex micelles composed of poly(ethylene glycol)-poly(L-lysine)block copolymers"Eur. J. Pharm. Sci.. 13(1). 35-42 (2001)
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[Publications] A.Harada, K.kataoka: "Macromolecular Symposia, Vol.172(Polymers in Medicine)"Ed. J. Kahovec, Wiley-VCH, Weinheim. 10 (2001)